「越境型デジタル人材」が活躍する時代へ
パートナーズでは、営業支援におけるテクノロジー活用が進んでおり、近い将来、仮想顧客とのロールプレイングや、リアルタイムでの応対支援など、AIを活用したツールによって、営業担当者がより自信を持って提案できる環境を整えていこうとしています。
以前のパートナーズは、営業と契約担当のシンプルな体制でした。しかし今では、Salesforceの開発運用担当、データ分析の専門職、業務設計のリーダーなど、多様な役割が生まれ、それぞれがDXを現場から推進する存在になっています。
DXの本質は、単なる業務効率化にとどまりません。営業という職種の構造そのものを見直し、より柔軟で多様な組織を生み出す力があります。
とくに、“営業×テクノロジー”の視点を持った人材が、営業経験を活かしながら企画や開発、業務設計といった分野へと越境的にキャリアを広げ、現場理解と構造的な視点を兼ね備えた“越境型デジタル人材”として組織の生産性向上に貢献していくのではと考えています。
営業人員をむやみに増やすのではなく、1人ひとりの専門性に投資し、その力を掛け合わせていくこと。私はそれが、これからの組織づくりにおける、もっとも効率的で本質的な成長戦略だと考えています。現場で培った知見と、テクノロジーの力を結びつけることで、少数精鋭でも高い成果を生み出せる。こうした人材への投資こそが、DX時代の営業組織に必要な“攻めの戦略”です。

同時に、こうした変化は営業職におけるキャリアの在り方にも大きな影響を与えています。かつては、成果が出なければ退職を選ばざるを得ないケースも少なくなく、営業の先にあるキャリアの選択肢は限られていました。
しかし今では、営業経験で培った“現場力”や“顧客理解”を活かし、社内の企画・業務設計・データ活用といった領域にチャレンジできる環境が整いつつあります。その結果、離職率の低下やキャリアの多様化といったポジティブな変化も見られるようになりました。
こうした人材の流動と成長は、単なる“役割の切り替え”ではなく、組織変革を担う戦略的な動きであり、企業のDXを推進する原動力でもあります。営業とテクノロジーの両方を理解するプロフェッショナルの育成こそが、顧客理解に根ざした本質的な変革を可能にする。私はこれを、“人材戦略における攻めのDX投資”だと捉えています。