売上以外の「戦略的な種まき」も評価する
高見沢(営業部長) 会社の文化として良いなと思っているのは表彰好きなところ(笑)。営業の執務室にある画面には、営業担当者の活動数・提案件数・提案金額など、さまざまなKPIがランキング形式で掲載されています。上位の人たちを称えつつ、コミュニケーションのきっかけにしようという文化があるんです。年1で行う会社全体のアワードは、経営陣もかなり力を入れて実施しています。

高見沢(営業部長) 代表の丹下がよく「いちばん重要なのはやはり営業だ」と声をかけてくれて、営業としてうれしいですね。もちろん、素晴らしいソリューションや技術が前提にはありますが、それらがあってもフロントの営業がきちんとお客様からの信頼を勝ち得ないと、提供に至らない。1人ひとりが売れる営業パーソンになってほしいという思いをトップが示してくれるので、そのために組織の中で互いに情報をシェアし、高めあおうという文化が生まれている気がします。
──評価に関して、特徴はありますか。
高見沢(営業部長) もちろん、営業なので数字の達成は評価のメインとなります。一方で、お客様の業界ごとに営業組織が分かれているため、担当業界の市場の状況に影響されることもあります。そのうえで、足元の中長期的かつ戦略的な種まきのような動きも重視していて、そういった点も評価のポイントのひとつになっています。

内製したAI議事録を活用し、マネジメントの質向上へ
──一連の取り組みを経てでてきた成果について、定量・定性の面でうかがえますか。
高見沢(営業部長) 営業の工数を「商談前準備」「商談」「商談後活動」「そのほか社内活動」のような項目に分けて集計しています。そのデータをもとに、どれだけ工数の削減や効率化、お客様のための時間を多くさけるようになったかを計測している最中です。
そのひとつとして、内製したAI議事録によって「商談後活動」の時間が約半分に短縮され始め、マネジメントの質が高まってきています。AI議事録を日々蓄積することで営業個人単位のストロング/ウィークポイントが見えるようになり、日々のマネジメント観点が的確になってきたのです。
臼井(営業企画) お客様と相対する時間をとにかく長くしてほしいので、次のステップとしては、この議事録データを分析し、次の提案で行うべきことをサジェストしたいですね。商談前の準備時間も短縮していくイメージです。先ほどの営業勉強会の中で、若手営業自らノーコードでどのようにAIを使いこなしているのか共有してくれたケースもありました。
臼井(営業企画) 企画側としては、そういった業務効率化に取り組んでいる人をいち早く発見し、情報共有をしてもらうように声をかけています。

──営業組織をより強くしていきたいと考えるリーダー、企画担当者の皆さんにおふたりからメッセージ、アドバイスをお願いします。
高見沢(営業部長) AIによる効率化はスタンダードになります。そこで大切にすべきことは「どれだけお客様に会いに行けているか」というアナログな部分になるのではないでしょうか。AIを活用することで提案の精度は高めやすくなりますから、その前の段階で「SHIFTさんっていいな」「相談したいな」と思われる魅力的な営業を増やしていきたいです。
そして、営業が信頼されるためには、営業自身が自社のソリューションをどれだけ好きかという点も重要なんです。ぜひ、営業担当者やマネージャーの皆さんには自社製品の魅力をあらためて見つけてほしいですね。すると、営業は楽しく働けますし、営業が楽しそうかというのは実はお客様にも伝わり、結果にもつながってくるものです。
臼井(営業企画) お客様の満足度をとにかく上げたいですね。そのためには高見沢の言うとおり、お客様との接点を大事にしないといけない。とはいえ、ひとりあたりの営業が担当できる顧客数や業務量も限られるため、企画側はもっとAIの活用や「新しい営業のやり方」を模索していきたい。そして、そんな新しい営業のあり方をリードできる企業になっていきたいです。
──ありがとうございました!