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SalesZine Day 2026 Winter

2026年1月27日(火)13時~18時40分

僕らのマネジメント論

営業は「スタンスが9割」。160名の組織を牽引するニーリー小川氏の営業論

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「どれだけスキルがあっても、営業としての“スタンス”が脆弱だと崩れてしまう」──。駐車場DXを牽引する急成長スタートアップ・ニーリーで、急拡大中の営業組織を統括する小川洋子氏。リクルートでの新人賞受賞という「栄光」と、その後の「暗黒期」を経て、小川氏がたどり着いた不変のスタンスとは何だったのか。キャリアやマネジメント論、そして同氏が考える「AI時代の営業の真価」について聞いた。

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新卒時代の栄光と、暗黒期の挫折

──総勢160名の組織を牽引する小川さんが、もっとも大切にされている「スタンス」という営業哲学。のちほどその本質をじっくりうかがいますが、そこに至るまでには、ご自身の価値観が根底から覆るような経験があったそうですね。

はい。今でこそメンバーには「営業はスタンスが9割だ」と伝えていますが、かつての私はその対極にいました。周囲からの見え方や、自分の評価にしか目が向いていない、不誠実な営業だったんです。

株式会社ニーリー 執行役員 小川洋子氏

1986年東京都生まれ。大学卒業後、株式会社リクルートに新卒入社。住宅領域にて営業職としてキャリアをスタート。 産休・育休を経て当時リクルートでは初となる時短正社員として復職し、営業推進・マネジメント・採用人事など幅広い領域で活躍。仕事と家庭を両立させたキャリアを築く。2022年、SaaS企業であるNealleに転職。入社後、1年半で執行役員に就任。3名から始まったチームを160名超にまで拡大させ、T2D3を超えるARR成長を実現。

私のキャリアの出発点は、2009年に新卒で入社したリクルートでの新規開拓営業です。配属先は、現在「SUUMO」として知られる不動産ポータルサイトの立ち上げ組織。

自信のなかった私は、「せめて人の10倍の行動量は担保しよう」と決め、1日50件の訪問をノルマとして自分に課していました。スーツに運動靴を履いて街を走り回る、必死な毎日でした。

──その努力の結果、新人賞を獲得されたとうかがっています。

はい。しかし、実はそこから「暗黒期」が始まりました。「賞にふさわしい自分であり続けなければ」というプレッシャーから、“完璧な自分”という重い甲冑(かっちゅう)をまとってしまったんです。

次第に周囲に相談ができなくなり、チームへの感謝も忘れ、知識のアップデートも止まりました。すると、お客様の前に出ることが怖くてたまらなくなったんです。「こんな自分がお客様の貴重な時間をいただいても、何の価値も提供できない」と。

そうして身動きが取れず心が折れかけていたころ、妊娠が発覚。当時の私は「これで苦しみから解放される」と、後ろ向きな安堵感を持って産休に入りました。

けれども産後、転機が訪れました。我が子の純粋な寝顔を見た瞬間、涙が止まらなくなったんです。それまでの私は、自分のプライドを守ることばかり。お客様に誠実に向き合えていなかった不甲斐なさに気づき、激しい後悔が押し寄せました。

復帰後、すぐに上司のもとへ向かい「もう一度、新人として鍛え直してほしい」と志願し、再スタートを切りました。

──復帰後、仕事への向き合い方はどのように変わりましたか?

時短勤務という制約があるなかで、必死に自分を律してはいました。しかし、どこかで「私は大変なんだから、周りが配慮してくれて当然」という傲慢さを抱えていたのだと思います。

復帰後、私は常に「保育園からの呼び出し」に怯えながら必死にタスクをこなしていました。そんなある日、デスクの固定電話が鳴り響いていることに気づかず、私は目の前の作業に没頭していました。すると、当時の女性リーダーに別室へ呼び出されたんです。

「今の電話、隣の先輩が出てくれていたけど気づいていた?」

私が気づかなかったと答えると、彼女はこう告げました。

「1人で仕事をしていると思ったらダメだよ。周囲に協力してもらいやすい人にならないと」

その瞬間は、「私の何がわかるの」と激しい反発心を抱きました。けれど1日経って、自分の未熟さを真っ向から指摘してくれた上司に、心の底から感謝しました。時短で帰れるのは、誰かが仕事を拾ってくれているからこそ。私は「時短」という言葉を盾に、無意識にチームに甘えていたのです。

これからは、誰よりもチームのために動こう

そう決意してからは、コピー用紙の補充や事務作業といった「誰がやってもいい仕事」を真っ先に拾いに行きました。なりふり構わず、共同体の一員としてチームに尽くしてみようと思ったんです。

次のページ
「スタンス」こそが武器になる。 営業人生を変えた逆説的な体験

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この記事の著者

SalesZine編集部 宮地真里衣(セールスジンヘンシュウブ ミヤジマリイ)

2018年に中央大学を卒業後、1年半営業職として従事。2019年秋に編集職へ転身し、広告編集プロダクションにてビジネス系ウェブメディア、ファッション誌、週刊誌などの記事広告や販促物の企画・編集に携わる。2022年11月~翔泳社 SalesZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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