“足で稼ぐ”だけじゃない! 令和時代の営業職
営業職は近年、大きく変化しています。これまでの営業職は顧客にアポイントを取り訪問をすることが中心でしたが、近年ではインサイドセールスやカスタマーサクセスといった非対面での営業スタイルが増え、多様なアプローチが求められています。
一方で、企業は営業職の採用に苦戦しています。昨年エン・ジャパンが行った「企業の人材不足」の調査によると、営業職は企業がもっとも人材不足を感じる職種のひとつとされています。

なぜ営業職が人材不足なのでしょうか? 営業職には「ノルマへのプレッシャーがある」「体力的・精神的な負担が大きい」というイメージが根強く残り、とくに新卒や若年層から人気がありません。たとえば、成果主義の文化が強い企業では、個人に対して厳しい営業目標が課され、達成できない場合にストレスを感じることがあります。
また顧客に自ら連絡し、つねに顧客に寄り添い、クレーム対応なども多いイメージが先行し、「キツい仕事」という印象を持たれがちです。お客様対応を優先するために長時間労働をしなければならないイメージもあり、ワークライフバランスを重視する人には敬遠されることがあります。
その結果、営業という仕事に対して「大変そう」「自分には向いていないかもしれない」と感じる人が増えていると考えられます。
しかし、営業の仕事はここ数年で大きく変化しています。テクノロジーの進化や業務のオンライン化により、従来の「足で稼ぐ営業」よりも営業の役割が細分化され、新しい営業スタイルが広がっています。
たとえば、営業プロセスを分解することで、インサイドセールスやカスタマーサクセスといった役割が生まれました。
インサイドセールス
対面で顧客と接するのではなくオフィスや自宅から電話、メールを活用し、商談の機会をつくる
カスタマーサクセス
契約後の顧客の満足度を高め、顧客との関係構築を行う
こうした業務内容の変化により、「売る」だけではなく、顧客と長期的な関係を築くスタイルが求められるようになりました。とくにIT業界では、営業プロセスの一部を担うインサイドセールスやカスタマーサクセスの導入が進み、営業プロセスが分業化されています。この変化によって、IT業界未経験者でも営業職にチャレンジしやすくなっています。