「お客様の課題」を正しく引き継ぐことができるMiiTel
最後に、MiiTelを活用してどうインサイドセールスの生産性を向上できるのかについて解説した。芦田氏は「お客様と担当者が何をどのように話しているのか本人にしかわからない」ことで社内共有がうまくいかない「ブラックボックス化」が営業組織の大きな課題だと指摘。そうすると、なぜ成約したのか、なぜ失注したのかという要因もわからないまま、労働集約的に数をこなして「当てていく」営業になりがちだという。
MiiTelはこのブラックボックスを「見える化」することで営業組織の生産性向上に寄与する。まず、担当者と顧客がどのように話しているのか、話し方の特徴が数値化される。芦田氏はMiiTelの画面を示しながら説明した。
電話のマークを押すと左側のMiiTel Phoneが立ち上がり、パソコン上で電話ができ、通話の履歴は記録される。赤と青の波形は、担当者と顧客それぞれの声の大小を表しており、どこで話が盛り上がっているのか、どこでとくに顧客が話しているのかひと目でわかるようになっている。さらに、応対評価の項目ではカラオケの精密採点のように担当者の話し方の癖や特徴を点数化して評価できる。
もちろん、具体的に話した内容も記録され可視化される。何分何秒に何を言った、といったキーワードも可視化され、そこをクリックすると該当箇所の録音が再生される。通話の録音だけではなくて、文字起こしもあるためテキストで確認することもできるほか、内容が要約されたものまで参照できるので便利だという。
これによって、インサイドセールスからフィールドセールスへの引き継ぎも最適化できる。「ここでお客様が課題をお話ししています」などの重要な部分を、URLを発行することで共有できるのだ。実際に次の図のように、シンプルな説明で引き継ぎが可能になる。
このように、顧客とのやりとりを可視化することで共有がしやすくなるMiiTelだが、チームや個人の状態・スキルも見える化できるのが特徴だ。たとえば、「誰がいつ何回電話をしたのか」「成約したのか失注したのか」といった活動の実態と成果がサマリーで見られるようになっている。
「トップセールスの話し方の特徴を自社の型として見える化し、その型をほかのメンバーが真似ていくことで、高い成果の再現性につなげられる」と芦田氏。また、新人は研修期間の中でどれくらい成長したのか自覚するのは難しい。MiiTelで自分のトークが改善していることがわかるとモチベーションにもつながるだろう。
もちろん、MiiTelで効果が出るまでにはデータをためる期間も必要だ。「最初は普段と同じように通話し、約1ヵ月データをためていただきます。その後トップセールスとミドルパフォーマーの違いを基に、勝ちパターンを言語化。改善につなげていきます」と導入から改善の流れを説明した。
芦田氏は「まず早期のSFA・CTIの導入を進めることで顧客情報の資産化をする。そして、活動の見える化、部門間の連携を強化することが重要です」と改めて強調。そしてMiiTelによる営業オペレーション改善のメリットについて、「リモートワークでは付きっきりで教えることは難しいため、自分自身でいかに課題を見つけて改善の具体的なアクションにつなげていくかが鍵。これをモチベーション高く続けていける環境づくりができる」とした。最後に次のように述べてセッションを締めくくった。
「どの組織においても一定まではマンパワーでパフォーマンスを上げられますが、どこかで必ず頭打ちになる。そうすると労働集約型になり特定の人に負荷がかかって、人が離脱するといったサイクルが生まれます。そうなる前に、組織のスケールに耐えられるデータの蓄積とツールの活用をお勧めします。環境の変化の多い時代にも、営業組織を常にアップデートしていくために、今日のお話が少しでもヒントになるとうれしいです」(芦田氏)
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