トップ営業が転落する理由は?
営業として結果を出しトップの座に立つ。これほど達成感を覚えるときはないだろう。 しかし、そこから一気に地獄に落ちてしまった人を何人も知っている。原因はさまざまだ。
- 調子にのり過ぎてまわりが敵だらけになる
- キャパ以上の契約を取り、仕事がまわらなくなる
- 売上重視の契約を取り、クレームでつぶれる
- 休みなく働いて体を壊す
などなど。ここで多くの人は諦めてしまう。しかし、そこから這い上がってくる人たちもいる。どんな状況になったとしても諦めてはならない。今回はどん底から這い上がってきた営業スタッフふたりをご紹介させてほしい。
まずは営業スタッフAさん。
Aさんは大学を卒業してハウスメーカーに就職した。厳しい会社ではあったが、もともとAさんは体育会系。気合と根性があるタイプだ。会社の方針が性にあったことも味方し、順調に結果を出す。1年めで新人賞を取り、3年めにはトップ営業スタッフになった。
そのAさんが30代になってから、徐々に成績が落ち始める。
Aさんは爽やかなタイプで、「奥様たち」から人気を集めていた。住宅の場合、家庭内でも在宅時間が長い人が決定権を持つケースが多く、当時は専業主婦の奥様を味方につければ怖いものなしだった。
奥様の気持ちをガッチリとつかみ契約を伸ばしてきたAさんだが、30代になってからは反応が鈍くなる(余談だが営業スタッフとしてというより、人としてショックだったという)。
Aさんの体は筋肉質だったが、不摂生な生活と運動不足により、お腹はポッコリと突き出し、いつの間にかおじさん体型になっていた。同級生と会えば必ず「太ったなぁ」と言われるように。人と会うときは、「痩せればイケメンなんですけど」と自虐的に自己紹介するようになった。
また体力も落ち、集中できる時間も減っていく。「やらなくてはならない仕事がたくさんあるのに頭がボーとして進まない」。仕事の精度も下がっていく。次々に後輩に抜かれ、あっという間にトップの成績からから平均以下へ転落した。
悪い連鎖は止まらない。