パートナー宛メールの開封率は40%
――Partner Community活用が両社の間で加速したきっかけはありますか。
岡田 私がアライアンスの仕事を始めたときは、先ほど述べた中でも「オペレーション」部分を中心にPartner Communityを活用していたのですが、それだけではもったいないと感じていました。また、Salesforceのライセンスにはさまざまな種類があり、販売をしている現場担当者からもたくさん質問がきていたんです。よりライセンス販売のビジネスを成長させるためにも、「Partner Communityをもっと活用して、現場に活かそう」と決意し、そこから、失礼を承知でたくさんの質問をPartner Community上でさせていただきました。
秋田 私たちは、パートナーの皆様がよりナレッジを活用しやすいプラットフォームに仕上げることが課題でした。当初はPartner Community上で使えるSNSのChatterを活用してお役立ち資料を提供していたのですが、検索性を高めるために、過去のナレッジをカテゴリ化してまとめることなどを行いました。
――Partner Communityの活用以外ではどのような関係構築、仕組みづくりを実行されていますか。
秋田 定例会を実施する際、両者のタスク状況を把握しやすくするために、プロジェクト管理ツールであるQuipを活用しています。最近はSlackも活用し、よりコラボレーションしやすい環境を目指しています。
岡田 アライアンスも定例会も、タスクフォースのような活動でもQuipを使っていますよね。履歴やコメントが保存されるため、議事録をつくる必要もなくなりました。
秋田 情報共有という意味では、Marketing Cloud Account Engagement(旧 Pardot)を活用してパートナー様に毎月1回重要な情報をまとめてメールをお送りしています。Partner Community上でも常に最新の情報を提供していますが、情報量が非常に多いため、ぜひ見ていただきたいものを厳選しています。Account Engagement(旧 Pardot)を活用することでリンクごとにクリック状況をトラッキングができますから、パートナー様が興味のあるコンテンツを把握し、内容の改善ができるので開封率が40%ほどになりました。
自ら学びたくなる学習プラットフォームの仕組み
――テラスカイさんでは日々進化するSalesforce製品について、どのような学習体制を用意されていますか。
岡田 当社の社員は多くがエンジニアということもあり、教育メニューに組み込まずとも、セールスフォース・ジャパンが提供する「Trailhead」上で、みんな自主的に学習していますね。その文化の影響で、営業担当者も同様に自発的に勉強をしています。私は最近、「RANGER」になりました。
秋田 素晴らしいですね。学習を進めることで「バッジ」を得られる仕組みは、Trailheadのポイントだと思います。モチベーションが上がりますよね。社内でTrailheadコンテストを開催されるパートナー様もいますし、会社の中でTrailheadのバッチ数を一定期間で競うことは、「学習の文化」づくりにも非常に良い仕組みだと思います。
岡田 日々の業務をこなしながら、トレーニング・学習の時間を確保するのはかんたんではありません。スケジュールしていたとしても、突発的な要因で出席できなくなることもあります。Trailheadは自分のペースで学習を進められますから、私も業務が終わって30分か1時間、勉強しています。また、学習コンテンツが細かく分かれており、1個ずつコツコツと進めていたらRANGERになることができていました。ストレスを感じることなくSalesforceについて学ぶことができる優れたプラットフォームだと感じています