アクセンチュアは、各社が提供するさまざまなAIエージェントを企業内で横断的に連携させることを可能にした「Trusted Agent Huddle」を発表した。

概要
Trusted Agent Huddleは「AI Refinery」プラットフォームの一部であり、Adobe、AWS、Databricks、Google Cloud、Meta、Microsoft、NVIDIA、Oracle、Salesforce、SAP、ServiceNow、Snowflake、Workdayなどのパートナー企業が提供するAIエージェントを連携させる。このプラットフォームを利用することで、ビジネスユーザーが開発したAIエージェントは、統一された環境でスムーズに連携することが可能になる。これにより、企業は特定のタスクやビジネス目標に応じてAIエージェントを選択し、それらを管理することができるようになる。
Trusted Agent Huddleを活用することで、企業はAgent2AgentプロトコルやModel Context Protocolといったオープンで標準化されたプロトコルを用いて、AIエージェントをAI Refineryプラットフォームに構築できる。これにより、特定の部門やシステム内に閉じたプロセスではなく、複数の部門やシステムを横断する業務プロセス全体を実行することが可能になる。さらに、Trusted Agent Huddleは独自のアルゴリズムを用いてAIエージェントのパフォーマンスを評価し、効果的な連携を可能にする。なお、このプロセスは、将来的にAIエージェントの信頼性スコアの開発に向けた基盤となる。
また、すでにクラウド上で自社AIエージェントを保有する企業は、そのAIエージェントの機能を維持しながら、AI Refineryプラットフォームに統合することができる。さらに、このプラットフォーム上で新たなAIエージェントを構築することも可能になる。その際、アクセンチュアのAIエージェントビルダーを活用し、ビジネス要件の変化に応じてAIエージェントを適応させるサービスも提供する。
FedEx Corporation チーフ トランスフォーメーション・オフィサー兼チーフ デジタル・インフォメーション・オフィサー スリラム・クリシュナサミー(Sriram Krishnasamy)氏のコメント
FedExは、サプライチェーンエコシステムの中心に位置する信頼される企業です。私たちは、サプライチェーンをすべての人にとってよりスマートにすることを目指し、人々と企業を結びつけ、さらなる効率化と成長を促進しています。
Trusted Agent Huddleによって、さまざまなプラットフォームのAIエージェントが一つのチームとして連携できる環境が実現します。これにより、FedExはサプライチェーン全体で情報を円滑に活用・調整し、イノベーションを加速させることができます。
NVIDIA エンタープライズ ソフトウエア製品担当 バイス プレジデント ジャスティン・ボイタノ(Justin Boitano)氏のコメント
プラットフォームやシステムを横断した連携は、AIエージェントが複雑なタスクを判断・推論し、実行する上で重要です。NVIDIAと共に構築したAccenture AI RefineryはTrusted Agent Huddleによって、企業が互いに連携可能なAIエージェントチームを編成できます。この仕組みにより、あらゆる業務において効率性とイノベーションを推進することが可能となります。
アクセンチュア 執行役員 AIセンター長 博士(理学) 保科学世氏のコメント
AIエージェントの発展は著しく、多くの業務においてその活用により大幅な効率化と高度化が可能となっています。そのため企業は、AIエージェントを大量に構築する必要に迫られています。このような状況の中で、AIエージェントを支える技術やサービスが次々と登場しているため、特定のサービスに依存せず、最適な技術を用いて迅速にAIエージェントを構築できるかどうかが問われています。今回発表するサービスにより、企業がAIエージェントの能力を最大化し、企業全体の変革を推進する一助となることを願っています。
アクセンチュア 最高技術責任者(CTO)兼アクセンチュア テクノロジーの最高責任者 カーティク・ナライン(Karthik Narain)氏のコメント
私たちはTrusted Agent Huddleの提供を通じて、FedExのような企業が将来にわたる変革とAIへの投資を実現できるよう支援します。そして、コラボレーションこそが、現代の競争優位性の源泉であると考えています。企業が今日の不確実な環境に適応し、将来に向けたイノベーションと柔軟性を確保するためには、単一のAIエージェントエコシステムに依存せず、広範なエコシステムからAIのイノベーションを活用することが重要です。