クロスクラウドは、見積作成業務をAIで自動化・高速化する「Fast Price(ファストプライス)」をリリースした。

リリースの背景と目的
業務のデジタル化が進む一方で、見積書の作成業務はいまだに属人的で手作業に頼る場面が多く、時間・精度・スピードの面で課題が残っている。また、企業の営業・事務部門では、人手不足・業務負荷・ミスのリスクが生じており、工数削減と業務の高度化の両立が求められている。
とくに次のような見積業務における課題は、さまざまな現場で共通している。
- 担当者によって見積のフォーマットや作成速度がバラバラ
- 商品数が多く、過去見積や価格表の確認に時間がかかる
- 転記ミスや金額計算ミスなどのヒューマンエラーが頻発
- 顧客からの返信に即時対応できず、機会損失が発生
このような課題を解決するため、クロスクラウドは、見積作成AIエージェント「Fast Price」のリリースに至った。
主な機能
1.自然文で入力し、スピーディに見積書を作成
見積依頼やヒアリング内容をそのまま入力するだけで、AIが商品や数量などの条件を自動抽出する。商品マスタや価格表と連携し、適切な見積書を生成する。
- ウェブ上の商品情報も活用可能
- 商品名が曖昧でも、AIが推測して提案
2.過去データから最適提案
過去の見積データをAIが分析し、類似条件の事例を自動で参照する。価格調整や商品提案も自動化され、提案の質を安定化させる。また、提案力の属人化を防ぎ、受注率向上を支援する。
3. PDF、Excel、CSV出力に対応
見積書は、用途に応じてPDF、Excel、CSV形式での出力が可能になる。社内承認や顧客提出など、業務シーンに合わせて活用でき、共有・確認・保存もスムーズに行える。
4.カスタマイズ対応

業界特性や商習慣に応じて、フォーマットや計算式のカスタマイズにも対応。部材単位・工数単位・セット商品など複雑な見積にも対応が可能になる。
オプション機能
- 見積明細の個別カスタマイズ
- AI-OCRによる紙資料読みとり
- 承認ワークフローの組み込み
- 基幹システムとのデータ連携
- 発注書・請求書などの自動作成への拡張も可能
導入事例・活用シーン
営業部門での活用例
案件ごとに異なる条件に反映し、スピーディな見積提出が可能になる。顧客からの細かいリクエストにもスピーディに応じることで、成約率が向上する。
製造・建設業界での活用例
材料・工程・工数など多岐にわたる条件をまとめて管理し、標準化された見積書作成を図る。人的ミスを防ぎ、プロジェクト単位での精緻な見積を可能にする。
システム開発・サービス提供企業での活用例
要件定義段階での見積パターンを整理し、案件ごとの初期提案スピードが向上。受注前のコンサルティングフェーズでも、説得力のある見積提示が可能となる。