老舗メーカーが抱えていた営業課題
――まず初めに大成化工さんの事業について教えていただけますか?
芝 我々は医薬品の一次包装容器、化粧品の包装容器、医療機器、プレフィル用のシリンジの製造・販売などを行うプラスチック成型メーカーです。強みとしては、自社に設計・開発・金型製作部門など、同業メーカーにない部門も持っていることです。
――3名のお役割についても教えてください。
芝 当社には30名ほどの営業がいて、営業部はいくつかに分かれています。私はそのうちのひとつの本社営業部のグループマネージャーをしています。兼務でメディカル営業グループというシリンジを販売している専門部隊とカスタマーサービスというマーケティング業務や伝票・納品の発行などを行うチームの担当課長も務めています。
金山 芝の部下にあたります。カスタマーサービスグループ内のマーケティングチームに所属しています。実際の業務としてはマーケティング以外の領域も多いです。営業事務や展示会の準備もやりますし、カタログの用意から社内の資料・データをまとめたデータベースの作成、製品の管理までさまざまな業務を行っています。
古川 総務部の情報システムグループに所属しています。全社システムの運用管理をしたり、新しいシステムの導入を行ったりすることが中心業務です。基幹系、販売管理、資産管理システムなど自社開発のものから、メールなどグループウェアの運用も行っています。
――内製されているシステムもあるとのことですが、営業・マーケティング関連のシステムに関しても内製されていたのですか?
古川 もともとはNotesを使って営業支援ソフトを作成し、運用していたのですが、外回りが多い営業にとって使いにくいものとなっていたところもありました。営業部のほうでも、社会のスピードに対応できないのではないかという考えがあり、外部ツールの検討が進みました。
――営業組織として抱えていた課題について伺えますか。
芝 個人商店に近いと言いますか、個々人で大事な情報を持っているのだけれど共有できていない状態でした。システムはあったものの、それぞれが結局Excel上で管理をしてしまっていたこともあり、進捗管理ができていなかったです。月に1度、月次報告書が営業担当から出てくるのですが、その資料をまとめるのにもさまざまなデータを寄せ集める必要があり、現場にとっても時間がかかるものだったので、そこも改善したいと考えていました。