ユームテクノロジージャパンは、提供する会話型学習・トレーニングサービス「UMU Chatbot(ユーム チャットボット)」を活用した営業トレーニングについて、明治安田生命とCSLベーリングが導入したことを発表した。

概要
UMU Chatbotは、AIを活用した学習プラットフォーム「UMU」内で提供する会話型学習・トレーニングサービス。主に営業パーソンやマネージャーのスキル向上を支援するツールとして、AIとの対話を通じて実践的なトレーニングを可能にする。
UMU Chatbotを活用することで、属人化された営業スキルや管理手法を標準化し、組織全体で共有・実践できるようになる。また、ハイパフォーマーの成功事例を言語化して複製し、組織全体の底上げを図ることも可能。心理的安全性が確保された環境で繰り返し練習できるため、実践で活用できるレベルまで受講者のスキルを高めることが期待できる。
特徴

1.リアルなビジネスシーンを再現
営業では「ニーズ喚起」「よくある質問への対処」「反論処理」「クロージング」など、実際の商談で必要なスキルを実践的に学ぶことができる。マネージャー向けには、部下との1on1面談やコーチングスキルの習得に活用できる。
2.時間と場所を選ばず練習可能
スマートフォンで、時間や場所を問わず練習することが可能。必要なタイミングでトレーニングを実施できる。
3.ゲーミフィケーション要素でモチベーションを維持
トレーニング結果の点数評価、スピーディーなフィードバック、順位表示などにより、学習者のモチベーション維持を図る。シーンをクリアすることで次のシナリオが解放される仕組みを採用し、段階的なスキル向上を促進する。
4.フルカスタマイズシナリオ構築も、既存パッケージの活用も可能
企業独自の業務シーンに即したシナリオを構築することも、既存のパッケージを活用することも可能。各企業の特性に合わせたトレーニング環境を構築できる。
具体的な活用シーン
1.営業育成
- 問いの投げかけによる顧客との関係構築練習
- 顧客のニーズを喚起する適切な問いかけの練習
- 商談を断られた際の切り返しの練習
- 5つの学習カテゴリに紐づく10のスキルを20以上のシナリオで学習可能
2.マネージャー育成
- 部下との相互理解を促す問いかけ練習
- 部下の目標設定、行動促進をする問いかけ練習
- 部下のセールスの行動量や質を高めるための問いかけ練習
- 3つのカテゴリに紐づく9のスキルを20以上のシナリオで学習可能
明治安田生命のUMU Chatbot導入背景とコメント
明治安田生命は、営業職員に対する従来の教育では、商品知識の習得や資格取得に重点が置かれており、「お客さまとの距離の縮め方」といった実践的スキルの教育が十分に行き届いていないという課題があった。
そこで、同社ではカスタマー・リレーションシップ・マネジメント(CRM)の考え方を基盤に、「創客(S)」「アプローチ(A)」「提案(T)」の一連の活動を「SAT販売方式」として体系化し、定着を進めている。このスキルの確実な定着を目的として、AIを活用した対話型トレーニングが可能なUMU Chatbotの導入に至った。
明治安田生命 営業人事部 馬場氏のコメント
時間や場所を問わず、スマートフォンを利用して手軽に対話型トレーニングを行えることから、営業職員一人ひとりの営業力向上を目的として導入を決定しました。さらに、デジタル技術を活用した実践的な教育を推進することにより、営業職員が自信をもってお客さまへ説明を行えるよう、後方支援を充実させ、人材育成を一層強化してまいります。
CSLベーリングのUMU Chatbot導入背景とコメント
CSLベーリングでは、会社の長期方針を遂行するために、基盤となる社員の能力開発を積極的に推進している。生命関連企業としての責任を果たし、適切な情報提供を行うためにも、これまで研修の設計および実施に注力してきたが、さらなる効果を高めるためには、研修後のフォローを強化し、現場での行動変容へとつなげることが重要だと考えている。
そこで、UMUを導入し、ブレンディッドラーニングを実現することで、「①事前準備→②教育研修→③事後フォロー→④現場での行動変容→⑤パフォーマンスゴールの達成」という一貫した学習プロセスを目指している。さらに、uShowやUMU Chatbotを活用し、アウトプットフィードバックを重視した研修を導入することで、研修から実践へのスムーズな橋渡しを可能にし、社員の成長をサポートする。
CSLベーリング 研修責任者 服部 裕企氏のコメント
営業パーソンのスキルトレーニングにおいては、「①事前準備→②スキル研修→③事後フォロー→④現場での行動変容→⑤パフォーマンスゴールの達成」という一連の流れを、いかに分断せずに実施できるかが重要となります。
これまで、「②スキル研修」後の「③事後フォロー」は、主に営業ライン長や研修トレーナーが、口頭試問やロールプレイング、現場OJTなどを通じて行うのが一般的でした。しかし、「②スキル研修」の成果を「⑤パフォーマンスゴール」へと結びつけるプロセスにおいては、トレーナーに高い社内コーディネート力が求められるだけでなく、多くの人的リソースを要する点が大きな課題となっていました。
人的リソースの潤沢な会社では問題とはならないことでも、限られたリソースの中でスピード感を持って「⑤パフォーマンスゴール」を達成するためには、AI技術の利活用が効果的な選択肢の一つとなりえます。
CSLベーリングでは、企業価値観である5 Valuesの中に”Innovation(革新)”という言葉が掲げられています。当社のシニアマネジメントは最先端技術の導入に対してオープンな姿勢を持っており、教育研修におけるAIの活用についても積極的な判断を下しました。
AI学習の目的・目標・ゴールや運用ルールを営業サイドとしっかり共有できていれば、営業パーソンは自身の都合の良い時間に自己学習を進めることが可能となります。限られた人的リソースの中でも「②スキル研修」から「④現場での行動変容」までの物理的・心理的な距離感を縮めることができ、結果として「⑤パフォーマンスゴール」の達成に繋がりやすくなると考えます。