amptalkは、提供する電話・商談解析ツール「amptalk analysis(アンプトーク アナリシス)」について、AIが顧客との会話内容からSalesforceの入力項目を自動抽出し、更新を提案する新機能「タスクリスト」をリリースした。

新機能追加の背景
1.営業担当者が入力してくれない
営業担当者にとってSalesforce入力は「自分のためにならない事務作業」と受け止められがちで、後回しになったり、抜け漏れが発生したりする。結果として十分なデータが蓄積されず、適切な案件管理や売上の予測、ナレッジ共有などCRMの本来の価値が発揮されない。
McKinsey & Companyの調査によれば、日本のBtoB企業では、顧客対応に割ける時間が全体の1割〜2割程度にとどまり、残りは資料作成や社内手続きなどの“非顧客対応業務”に費やされているケースもある(※1)。
こうした状況のなかで、Salesforceなどへのデータ入力は営業担当者にとって大きな重荷となり、定着しにくい要因になっている。
2.入力作業に時間が取られ、営業生産性が低下する
仮に入力が徹底されたとしても、その負担は軽くない。Salesforceの調査によれば、営業が実際に販売に充てられる時間は週の28%(※2)にとどまり、残りはデータ入力や社内調整といった間接業務に割かれている。
さらにHubSpotの調査では、営業が顧客に向き合っている時間は1日あたり約2時間しかなく、約1時間は事務・管理作業に費やされているという実態が示されている(※3)。
(※1)McKinsey & Company「日本の営業生産性はなぜ低いのか」
(※2)Salesforce「State of Sales report」
(※3)HubSpot「Sales Trends Report 2024」
「タスクリスト」の効果と特徴
1.電話・商談の文字起こしからSalesforceの入力項目を自動抽出
従来1日あたり約60分かかっていた記録業務(※3)を5分に短縮。商談の文字起こしから、Salesforceに必要な情報(例:ネクストアクション、決裁者、課題など)をAIが自動で抽出し、人の手を介さずに、入力すべき内容を整理できる。
2.Salesforceを開かずにワンクリックで入力が完了
1日に発生した複数商談の記録が、タスクリスト形式で自動整理され、画面上からSalesforceの一括更新が可能。日々の業務の流れを止めることなく、記録業務を完了できる。
3.データが自然に蓄積
営業本人の負担なく入力されることで、Salesforceに網羅的なデータが揃い、予測精度向上・ナレッジ活用・育成支援といった組織的効果につながる。
「タスクリスト」で活用している特許技術に関して
機能の開発にあたって、amptalkは2024年11月に「商談で得られた情報を営業支援システムに自動連携するための技術」に関する特許を取得した(登録日:2024年11月19日、特許第7587901号)。
同特許では、ユーザの商談に関する音声データやカレンダーの情報から顧客や案件に関する要点を自動抽出する。さらに、抽出した情報をCRMなどの商談管理システムに登録すべきかユーザに問い合わせ、了承を得られた場合に該当案件に対応付けて保存することで、営業担当者による商談記録を自動化・省力化する仕組みを実現する。