営業現場を悩ませた「レポート作成」をAIが変革
──はじめに現在のお役割と、カウネット様の営業形態について教えてください。
東間 私は現在、業務改善推進グループでプロセス改善を担っています。現在3社めで、ずっと営業職でしたが、2年前に現在の部署に異動しました。
長く現場を経験してきたからこそ、営業が事務作業に追われ、本来のコア業務に従事できない「もどかしさ」を肌感覚で理解しています。そうした現場の障壁をとりのぞき、営業がコア業務に集中できる環境づくりに取り組んでいます。
当社の営業活動について簡単にご紹介しますと、オフィス用品、事務用品といった間接材の購買を一元管理するシステム「べんりねっと」を通じて、企業様の購買業務を効率化・最適化する提案を行っています。
営業形態は大きくふたつに分かれます。ひとつは「エージェント」と呼ばれる地域の販売店様と連携し、共同でお客様へアプローチするモデル。もうひとつは、当社が直接企業様へ提案する直販モデルです。いずれの商流においても、お客様の課題に深く入り込み、業務プロセスの抜本的な改善を支援しています。
松本 私は、エージェント様と一体となって活動を担う、エージェントマーケティング部に所属しています。具体的には、エージェント様向けのポータルサイトの開発・運営や、日々の営業活動を支えるツールの開発です。そのほか、サステナブルに関連する新サービスの立ち上げなども担当しています。
──今回おふたりが開発に携わった「取引先レポートジェネレーター(通称:レポジェネ)」について教えてください。
松本 一言で言えば、「上層部への報告レポートを、AIが自動生成してくれるツール」です。私と東間、そしてグループ会社の社員1名を加えた3名で開発・実装しました。
東間から申し上げたとおり、当社のサービスは「お客様の購買業務そのもの」に深く入り込むソリューションです。そのため、本質的な改善提案をし、会社として意思決定いただくには、上層部同士がお会いし、深い関係性を構築することが極めて重要になります。
しかし、商談に同行する当社の上層部は、お客様のことは知っていても、過去の細かな経緯までは把握していないケースが多いです。そこで、上層部が短時間でお客様情報を深く理解し、商談に臨めるよう開発したのがレポジェネです。
レポジェネは、過去の取引実績や日報から抽出した直近のトピック、さらにはAIが提案する営業トークや有価証券報告書のサマリーまで、商談に必要な情報を多角的に集約・可視化する機能を備えています。
──開発以前、現場にはどのような課題があったのでしょうか。
東間 課題は大きくふたつありました。1点めは、上層部にレポートを提出するまでに「膨大な工数」がかかっていたことです。統一ルールがなく、営業が独自のやり方で資料を作っていたため、1件の訪問あたり平均約3時間も費やしていました。
2点めは「フォーマットの属人化」です。記述形式がバラバラだったため、上層部も内容のインプットに手間取るという非効率が生じていました。
さらに、営業は上層部から「情報不足だ」と指摘されることもあれば、作り込めば「時間をかけすぎだ」と言われてしまうジレンマに陥っていました。明確な基準がないまま資料作成に追われる状況が、現場の負担となっていたんです。

