転職サービス「doda」などを提供するパーソルキャリアが運営する調査機関「Job総研」は、385人の社会人男女を対象に「2025年 上司と部下の意識調査」を実施した。

若手世代の優遇実感とその内容:全体の52.7%が職場で若手世代の優遇を感じる 感じる項目は「給与」「チャレンジの機会」が上位

回答者全体の385人に、職場で若手世代の優遇を感じるかと質問したところ、「感じる派」が52.7%で過半数を占め、内訳は「とても感じる」が7.8%、「感じる」が14.5%、「どちらかといえば感じる」が30.4%となった。優遇を感じると回答した204人にその項目を聞くと、「給与」が44.6%で最多となり、次いで「チャレンジの機会」が30.4%、「昇進スピード」が26.5%となった。
部下に嫉妬した経験有無:上司59.6%が部下に嫉妬した経験あり 「評価結果」や「はたらき方」に嫉妬

現在部下がいる166人に部下に嫉妬した経験有無を質問したところ、「ある派」が59.6%で過半数を占め、内訳は「よくある」が7.8%、「ある」が20.5%、「どちらかといえばある」が31.3%となった。部下に嫉妬したことがあると回答した99人にその内容を聞くと、「人事評価の結果」が27.3%で最多となり、次いで「はたらき方」が22.2%、「学歴」が19.2%となった。
上司部下のコミュニケーションレベルの認識:上司部下のコミュニケーションレベルの認識は「レベル3:個人的な会話は少ない」で両者一致

現在部下がいる166人に、部下との5段階(レベル5:強い信頼関係がある〜レベル1:ほとんど会話がない)のコミュニケーションレベルの中で該当するものを質問したところ、「レベル3:個人的な会話は少ない」が41.0%と多数を占め、次いで「レベル4:風通しの良い関係」が35.5%、「レベル2:最小限の会話のみ」が17.5%となった。
同様に、現在上司がいる342人に、上司とのコミュニケーションレベルを聞くと、「レベル3:個人的な会話は少ない」が42.7%と多数を占め、次いで「レベル4:風通しの良い関係」が27.8%、「レベル2:最小限の会話のみ」が19.6%となった。
価値観の違いから生じる課題実感:上司73.0%、部下62.6%が上司部下間の価値観の違いから生じる課題を実感 内容や背景に一部ギャップ

現在部下がいる166人に、部下との価値観の違いから生じる課題を感じるかを質問したところ、「感じる派」が73.0%と過半数を占め、内訳は「とても感じる」が13.3%、「感じる」が27.8%、「どちらかといえば感じる」が31.9%となった。現在上司がいる342人に、上司との価値観の違いから生じる課題を感じるかを聞くと、「感じる派」が62.6%と過半数を占め、内訳は「とても感じる」が9.1%、「感じる」が22.8%、「どちらかといえば感じる」が30.7%となった。
課題の内容

部下と価値観の違いから生じる課題を感じると回答した121人にその内容を質問したところ、「キャリア観の違い」が30.6%で最多となり、次いで「業務の進め方の違い」が24.0%、「部下との信頼関係不足」が23.1%となった。上司と価値観の違いから生じる課題を感じると回答した214人にその内容を質問したところ、「業務の進め方の違い」が43.0%で最多となり、次いで「キャリア観の違い」が32.2%、「はたらき方の違い」が28.5%となった。
価値観が異なる原因

価値観の違いから生じる課題を感じると回答した上司121人に、その原因を質問したところ、「個人の性格や考え方の違い」が33.9%で最多となり、次いで「はたらき方への考え方の違い」が24.8%、「年代・世代による価値観の違い」が20.7%となった。価値観の違いから生じる課題を感じると回答した部下214人に、その原因を聞くと、「個人の性格や考え方の違い」が43.0%で最多となり、次いで「経験や役職の差」が40.2%、「年代・世代による価値観の違い」が30.4%となった。
関係値を深めたいか:上司59.0%、部下57.6%が上司部下間の「関係値を深めたい」と回答

現在部下がいる166人に、部下との関係値を深めたいかを質問したところ、「深めたい派」が59.0%と過半数を占め、内訳は「とても深めたい」が8.4%、「深めたい」が25.3%、「どちらかといえば深めたい」が25.3%となった。現在上司がいる342人に、上司との関係値を深めたいかを質問したところ、「深めたい派」が57.6%と過半数を占め、内訳は「とても深めたい」が7.6%、「深めたい」が19.0%、「どちらかといえば深めたい」が31.0%となった。
回答者自由記述コメント
上司部下双方から心の距離を縮めたい趣旨のコメントが集まった。
<上司からのコメント>
- 可愛がっている後輩が成果を上げると、自分のことのように嬉しく、自分の刺激にもなる
- より良い指導のためでもありますし、部下の不満を軽減するために縮めたい
- 育てた部下を失い、また教育コストをかけることを考えると常日頃からケアをしておきたい
- 距離感は日々のモチベーション、はたらきやすさ、成果にも直結していると思うので縮めたい
- 上司の立場からすればいざという時に部下に頼れたりするので、ある程度心の距離は縮めたい
<部下からのコメント>
- 仕事を頼むにしても頼まれるにしても距離が近く信頼関係を築けていれば、ミスが許し合える
- 私はお酒が飲めないからこそ、上司との距離を縮める手段が少ないので縮めたいと思う
- 困った時に相談したり、意見を言いにくかったりするので、もう少し距離を縮めたい
- 心の距離を縮める事で、業務も遂行しやすくなるので極力縮めたいと考えている
- 仕事の話だけする上司だと、報連相ができず逆にパフォーマンスが低下した経験がある
【調査概要】
調査対象者:現在就業中のJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件:全国/男女/20~50代
調査期間:2025年10月22〜27日
有効回答数:385人
調査方法:インターネット調査
