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2025年10月23日(木)12:30~17:45

SalesZine ニュース

Excelでの予算管理、担当者の72%が「経営リスク」を懸念/スマートキャンプ「BOXIL」調査

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 SaaS比較サイト「BOXIL」を運営するスマートキャンプは、Excelで予算管理をしている646人を対象に「Excelによる予算管理業務の実態調査」を実施し、結果を公開した。

 本調査では、経営企画部門、経営層(取締役、執行役員、CxO)、経理・財務部門、事業企画・事業開発部門に所属する1,737人に事前調査を行った後、Excelで予算管理を行う人を抽出し、実施した。

Excelを中心に予算管理を行っている企業は59.1%

 予算管理に携わる1,192人(「回答しない・わからない」と回答した545人は集計対象からはのぞく)に「予算管理業務で主に使用しているツール」を複数回答可で質問したところ、Excelが59.1%(705人)でもっとも多い結果となった。

 さらに、利用ツールをひとつだけ回答した単一回答者に絞ると、「Excel」のみと回答したのは全体の36.7%(438人)を占めた。ほかにも「会計システム」のみは14.0%(169人)、「予算管理システム」のみは13.0%(155人)となり、システムでの一元管理ができている企業は全体の27.0%にとどまった。

 企業がExcel中心で予算管理しているだけでなく、システムを導入している企業でもExcelを併用しているケースが多いことが明らかになった。

担当者の76.4%が「データ収集」と「データ集計」に苦労

 予算管理業務に携わる1,269人(予算管理に携わっていない468人の回答は集計対象からのぞく)を対象に「最も時間がかかっている業務」について質問したところ、「各部署からの予算・実績データの収集と提出依頼」が46.7%(592人)、「データ転記、集計、フォーマットの統一」が29.7%(377人)となり、このふたつで全体の76.4%を占めた。

 一方、企業の成長促進に必要な「予実差異の要因分析と、原因の深掘り」に時間をかけている担当者は15.5%(198人)にとどまっており、担当者が、分析業務よりも、売上、利益の創出には直結しないデータの収集や集計作業に追われていることがわかった。

Excelによる予算管理、72.0%の担当者が「手作業による経営判断への悪影響を懸念」

 Excelで予算管理を行っている646人に「Excelでの手作業による集計ミスやデータの不整合が、経営判断に悪影響を与えかねない、という危機感を感じたことはありますか?」と質問したところ、「強く感じることがある」22.6%(146人)、「時々感じることがある」49.4%(319人)となり合計で72.0%の担当者が危機感を持っていることがわかった。

 こうした危機感は企業規模が大きくなるほど鮮明になり、従業員50名以上の企業ではおよそ80%以上の担当者が危機感を覚えると回答。とくに「5,000~9,999人」や「10,000人以上」の大企業では、「強く感じることがある」と答えた人の割合は約40%を占めており、運用が複雑化したExcelによる予算管理が、経営のリスクとして認識されていることがわかった。

「半年間ミスに気づかず」実際に経営判断へ影響した事例も

 Excelで予算管理を行っている646人に、Excelでの手作業による集計ミスやデータの不整合が、経営判断に悪影響を与えかねない、という危機感を感じたエピソードについて質問したところ、次のようなコメントが寄せられた。

  • いつの間にか数式がズレていて幹部に間違った数字の報告を半年していた
  • 複数ある毎月の売り上げがすべて合算されてなく、一年近く売り上げが小さくなっていた
  • 部署異動があった際に部門編集をしておらず1年半に渡り集計が間違っていたことがあり、経営判断に大きく影響を及ぼしたことがありました
  • 入力ミスで二桁の差異が発生した。最後にわかって修正したが四半期見通しのため流出したら大事だった
  • 計算式が壊れていて、データが誤っていたが、数ヶ月も気づかなかった

 さらに「Excelによる予算管理の課題」を複数回答可で質問したところ、最も多かった回答は「手作業による入力ミスや計算式のエラーが発生しやすい」41.7%(270人)だった。次いで、「関数やマクロが複雑になり属人的になっている」31.4%(203人)「各部署からファイルを集め、転記・集計する作業が大変」31.1%(201人)だった。

システム導入の最大の壁は「コストと費用対効果」

 Excelで予算管理を行っている646人に対して、予算管理システムの導入が進まない理由を質問したところ、「導入・運用コストが高そうで、費用対効果が見えない」が最も多く約20%(127人)だった。次いで、「現状のExcelでも業務が回っており、必要性を感じない」17.3%(112人)だった。

 一方で「日々の業務が忙しく、ツールの情報収集や比較検討を行う時間がない」13.6%(88人)との回答もあり、とくに50人以上の規模の企業でその割合は増え、300〜499人規模の企業でとくに目立った。さらに「導入後の設定や既存Excelからの移行作業が大変そう」といった声も企業規模が大きくなるほど増える傾向が見られた。

 これにより、一定規模の企業における予算管理システムの導入には、ツール選定にかける時間の確保、導入時の作業負担や考慮事項などが壁となっていることが推察できる。

【調査概要】

  • タイトル:Excelによる予算管理業務の実態調査
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査地域:全国
  • 調査対象:経営企画部門、経営層(取締役、執行役員、CxO)、「経理・財務部門、事業企画・事業開発部門に該当する20〜60代の1,737人へ事前調査を実施。そのうち、Excelで予算管理している担当者646人を中心に本調査を実施
  • 調査期間:2025年10月7日〜13日(事前調査)、同年10月14日〜21日(本調査)
  • 調査主体:BOXIL

※本アンケート結果は小数点以下2桁を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合がある

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