社内推進のための「マネージャーのタスク」のとり方
とはいえ、社内では特定のAIしか活用できない、もしくはまだ組織的な活用が進んでいないという企業も多いかもしれません。そこで、「新しいAI活用を社内で推し進めたい」と考えている方、とくに大手企業にお勤めのミドルマネージャーやプレイヤーの方に、社内推進を成功させるための具体的なファーストステップを提案します。
社内文化や仕事のやり方を変えるためには、理詰めのロジックよりも「衝撃」が必要です。まずはあなたの直属のマネージャーが持つ、毎年発生する定型タスク(例:来期の予算策定)に手を貸し、AIの威力を体感してもらいましょう。

1.データを入手する:過去の予算実績、マネージャーの戦略に関する考え方、部門の状況をまとめた資料など、可能な範囲で情報を共有してもらいます。質の高いデータこそがAIの力の源泉です。
2.AIに思考させる:これらのデータをAIに渡し、「このデータに基づき、予算案と、達成のために考えられる複数のプラン、それぞれのメリット・デメリットを提示せよ」と問いかけます。
3.「衝撃」を与える:人間が数日かけて出すようなアウトプットが短時間で出てきたら、それをマネージャーに見せてください。
「なにこれ、どうやったの?」と言ってもらえれば、それはチャンスです。仕事のやり方や文化を変えるためには、この「衝撃」が組織を動かす起爆剤になります。
この衝撃的なアウトプットを土台に、あなたはAIを活用した新しい働き方の旗振り役となります。「このレベルのアウトプットが、これくらいの時間削減で可能になるなら、取り組まない手はないですよね」と、具体的なROI(投資対効果)を提示し、組織的なAI活用提案に進んでください。
営業の市場価値が揺らぐ可能性のある業界にいる方であれば、なおのことこのチャレンジは重要です。自らがAI活用のエバンジェリストとなることこそが、あなたの市場価値を高める最短ルートかもしれません。
まずは明日から手元で、30分の振り返りとセットでAI議事録を活用し、自分の成果を高めていきましょう。
