ラクスが提供する商談獲得特化型ツール「配配メールBridge」は、平均商談化率が50%以上であるBtoB企業の担当者を対象に「商談化率の高いBtoB企業が実践するインサイドセールス施策」に関する調査を実施した。
高商談化率企業の約半数が「当日中〜2日以内」にリードへ初回接触

「リード発生から初回接触までの所要時間」について質問したところ、「即日(当日中)(25.4%)」「1~2日以内(25.4%)」がもっとも多い結果になった。「当日中〜2日以内」の接触が約半数を占めており、タイムリーな対応をしている企業が多いことがわかった。
次に「初回接触(電話・メールなど)からアポイントに至るまでの平均接触回数」を質問したところ、「3回(25.4%)」がもっとも多く、「商談化までの接触回数は案件によって大きく異なる(21.2%)」と続いた。多くの企業では2〜3回の接触でアポイントを獲得しているようだが、「案件によってバラつきがある」との回答も約2割あり、案件ごと・リードごとの最適なタイミング設計が重要と考えられる。
DM(ダイレクトメール)がもっとも効果的なリードナーチャリング施策

「リードナーチャリングの施策のうち、アポイント獲得に最もつながりやすい施策」について質問したところ、「DM(ダイレクトメール)(30.5%)」がもっとも多く、「コンテンツ配信(ブログ記事、ホワイトペーパー、事例記事など)(18.6%)」「ウェビナー・セミナー(17.0%)」と続いた。
DMがもっとも効果的とされた点から、BtoB領域においては従来ある直接的なアプローチが一定の成果を上げていることがうかがえる。さらに、コンテンツ配信やウェビナーといったオンライン型の情報提供の施策が挙げられており、リードに対して知識や事例を提供するアプローチも評価していることがわかった。
商談創出活動において、平均商談化率が高い企業の現場の課題とは

「商談創出活動において、現在特に大きいと感じる課題」について質問したところ、「営業リソースが不足している(人員・時間)(50.0%)」がもっとも多く、次いで、「リードの優先順位付け(またはスコアリング)がうまくできていない(39.0%)」という結果になった。
半数の企業が営業リソースの不足を課題と感じており、加えてリードの優先順位付けや部門連携の難しさなども浮き彫りになった。
優先順位付けの実施率は6割超、属性情報だけでは不十分? 商談化率を高めるには行動情報の活用が鍵に

課題として挙げられた項目の中でも、「リードの優先順位付け」は限られた営業リソースを有効活用し、確度の高いリードを効率的に追うために重要な施策といえる。
そこで、平均商談化率が高い企業ではどのように取り組んでいるのか、その実施状況「リードの優先順位付けの実施状況」について質問したところ、6割以上が「行っている(66.1%)」と回答した。一方で、約3割は優先順位付けを行っていないと回答した。
前の設問で「リードの優先順位付けがうまくできていない」が課題として2番目に多く挙がっていたことからも、リードの優先順位付けに課題がある企業が一定数存在していると考えられる。
また、「行っている」と回答した人に、「ホットリード(優先順位が高いリード)を抽出・判断する際に、特に重視している情報」について質問したところ、6割以上が「企業・属性情報(企業規模、業種、役職など)(62.8%)」と回答し、約3割が「行動情報(資料請求、問い合わせ、ウェビナー参加、ウェブサイト訪問履歴、メールの反応など)(28.2%)」と回答した。
企業・属性情報の割合が多くなった背景には、情報収集のハードルの低さもあると思われますが、これまでの知見から明らかになっている「確度の高い属性」に注力していることが平均商談化率向上に貢献している可能性があることがわかった。
行動情報では「課題を含む問い合わせ」「短期間でのWebサイト再訪」を重視

では、行動情報を重視している企業は何を基準に優先順位付けを行っているのか。前の設問で「行動情報」「複合的な基準(MAツールが算出したスコア)」と回答した人に、「行動情報による優先順位付けは、何を基準にしているか」と質問したところ、「具体的な課題や相談内容を含むお問い合わせがあった(40.7%)」がもっとも多く、続いて「資料ダウンロード後に短期間でWebサイトを再訪している(37.0%)」「ウェビナーに参加した(33.3%)」「メルマガやステップメールを開封・クリックした(33.3%)」が挙がった。
行動情報を活用できていない理由はリソース不足

前の設問で「企業・属性情報(企業規模、業種、役職など)」「その他」と回答した人に、「行動情報を活用できていない理由」について尋ねたところ、半数以上が「対応できるリソース(時間・人員)の不足(54.9%)」と回答し、「社内に行動情報の活用を主導する体制がない(33.3%)」「どの行動データが判断材料として有効かわからない(31.4%)」「行動データを取得・管理できる仕組みが整っていない(31.4%)」にも3割以上の回答が集まった。リソース・体制・ノウハウ面での課題が複合的に存在していることがわかった。
複数ツールを駆使する高商談化率企業のリード抽出術

最後に、リードの優先順位付けを「行っている」と回答した人に、実際にどのようなツール・手段を使ってホットリード抽出を行っているか質問した。
「現在、ホットリードを抽出するために活用しているツールや手法」について質問したところ、「SFA(営業支援)ツール/CRM(顧客管理)ツール(47.4%)」がもっとも多く、「MA(マーケティングオートメーション)ツール(スコアリング・来訪通知など)(44.9%)」「Google Analyticsなどのアクセス解析ツール(28.2%)」と続いた。 SFA/CRMツールやMAツールを中心に活用する割合が高い傾向が見られた。さらに、Google Analyticsなどのアクセス解析ツールや表計算ソフトも併用しており、属人的な判断に依存せず、複数の仕組みを組み合わせてホットリードを抽出している点が特徴といえる。
【調査概要】
調査名称:「商談化率の高いBtoB企業が実践するインサイドセールス施策」に関する調査
調査期間:2025年8月21~25日
調査方法:PRIZMAによるインターネット調査
調査人数:118人
調査対象:調査回答時に平均商談化率が50%以上であるBtoB企業のインサイドセールス、フィールドセールス、マーケティング担当者と回答したモニター
調査元:ラクス
モニター提供元:PRIZMAリサーチ