中途社員の成長に格差が……イネーブルメントへの挑戦
2013年に設立したGA technologies。「テクノロジー×イノベーションで、人々に感動を生む世界のトップ企業を創る。」を掲げ、ネット不動産マーケットプレイスの「RENOSY」、不動産管理会社向けバーティカルSaaSの「ITANDI BB」、M&A事業の「SPICA CONSULTING」という3つの事業を展開している。今回のウェビナーでは、「RENOSY」事業におけるセールスイネーブルメントについて、取り組みの具体的な内容と成果が紹介された。
2022年度にセールスイネーブルメントチームが発足する以前、GA technologiesは、売上のトップラインを伸ばすため営業職の採用を強化していた。採用した中途社員の育成は、現場の営業マネージャーがOJTで実施したという。その結果、営業マネージャーの育成ノウハウの差によって中途社員のパフォーマンスにバラつきが発生。顧客体験が低下しただけでなく、成果に格差が生じたことで退職者が増加した。
このような背景からGA technologiesは、今後の人員拡大に備えた営業基盤を確立するため、売上の平準化と早期戦力化、成果を出し続ける人材の育成を目的としてセールスイネーブルメントを開始した。
即戦力への第一歩 「数値目標の達成」を目指す
2022~2023年度は中途社員の育成(オンボーディングイネーブルメント)に注力したと大本氏。オンボーディングイネーブルメントの役割は「中途社員の早期立ち上げ」「成果創出」のふたつだ。取り組みの第一歩として、まずはオンボーディングのフローを設定した。
GA technologiesではインサイドセールスとフィールドセールスに組織が分かれており、中途社員はフィールドセールスとして即戦力となることが求められる。そのゴールに向かって、まずは入社後研修として「座学研修」「準備期間(トレーニング)」をそれぞれ1ヵ月ずつ実施。そののち、イネーブルメント担当者のサポートを受けながら実際の商談に臨む3ヵ月間の「オンボーディング期間」へ移行する。
オンボーディング期間は数値目標が設定されており、これを達成すると、フィールドセールスとして独り立ちできる設計とした。