リリースから1年強で1,780個の機能追加を実施
「Sales Markerの今後と開発計画」では、小笠原氏とCrossBorder 陳晨氏が登壇した。
最初に、小笠原氏よりSales Markerの成果報告が実施された。2022年のリリースから約1年で、Sales Markerは人材系企業やSaaS系企業などさまざまな業界でおよそ130社に導入された。加えて、セールスの非効率的な部分を変えていきたいという思いでメディアにおける発信も強化している。また事例インタビューにも注力しており、「ベストプラクティスとなるような事例を皆さまに共有しながら、より根本的な営業課題を解決できるように支援していければと考えている」と今後の展望を語った。
続いて陳氏より、Sales Markerの開発環境が紹介された。Sales Markerは2022年2月にサービス構想を開始し、1年3ヵ月で1,780個の機能を追加している。そのうちの3割がユーザーからのフィードバックによるもので、「ユーザーによってプロダクトを育ててもらったと感じている」と陳氏は語る。
陳氏と取締役 渡邉駿也氏のふたりでスタートした開発チームも現在は8名体制となり、今後はメガベンチャーで経験を積んだエンジニアの入社が予定されている。今後もさまざまなフィードバックを得て、チームを拡張し、「わくわくするようなプロダクトの開発を続けていきたい」と陳氏は語った。
新しい営業体験を提供する、3つの新機能
今後のプロダクト開発について、陳氏は3つの機能アップデートを紹介した。ひとつめが、2023年4月リリースされた「Sales Marker Workflow」だ。たとえば「5億円以上の資金調達をしたスタートアップ企業のうち、CMやタクシー広告用の動画制作のインテント(※)が発生した場合、自動でメールを送る」というように、特定条件に当てはまる企業がトリガーとなる行動を起こした際、指定のアクションを自動で実行するよう設定できる。CrossBorderでは2023年のミッションとして“セールスオートメーション”を掲げており、ワークフローの機能強化に取り組んでいくと解説した。
(※)インテント=ウェブ検索行動履歴を分析して購買意図の発生を検知
ふたつめが、2023年6月にリリース予定の「Sales Marker ICP」だ。既存の顧客リストをアップロードすると、AIが既存顧客の特徴を分析してTier1・Tier2・Tier3に分類し、それぞれの特徴と傾向を可視化する。これにより、インサイドセールスや営業、マーケティングのリソースをもっとも受注確度が高い顧客に集中させることが可能になる。
3つめが、2024年リリース予定の「Sales Marker GPT」だ。ChatGPTとの連携機能で、ターゲット企業が取り扱う商材や、インテントデータから推測できるニーズに合わせた文面の作成・送信までを自動で行う機能をはじめ、セールスパーソンをアシストするさまざまな分析・提案機能が搭載される。「AIによるサポートをもとに、さらなる新しい営業体験が得られる」(陳氏)として、現在開発を進めている。
機能紹介ののち、小笠原氏は「私たちが一貫して提供したいのは、セールスにおいて本来集中すべき活動へのフォーカス」だと語った。2024年に向けてさまざまなセールス予測やロードマップを提供し、セールスとマーケティングの垣根を取り払うことで、営業活動やマーケティング活動のさらなる進展に貢献していくと今後の展望を語る。
「データを活用することで、アウトバウンドセールスをクールで楽しい職種にしていきたいと考えています」(小笠原氏)
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