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企業の競争力を高める「営業DX」とは? 日本の営業組織の未来を探る powered by SalesZine

2024年4月18日(木)14:00~15:30

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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セールスパーソンが避けては通れない「営業の型」の話

営業には「型」がある キーエンス・SAP・freeeで営業を極めたハイパフォーマーは何を考えているか


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「営業には型がある」と聞いたことはあるだろうか。センスや勘ではなく、「型」によって誰でも一定の成果を挙げることが可能だという。そう語るのは、数々のハイパフォーマーを生み出すキーエンスに新卒入社し、その後もSAPやfreeeで営業キャリアを積んだ鈴木眞理さんだ。プレイヤーやマネージャーとしての経験はもちろん、インサイドセールス、カスタマーサクセス、セールス・イネーブルメントまで幅広い経験を持つ鈴木さんは、2022年10月に入社したDatableというスタートアップでも入社翌日には1日6件もの商談をこなしたという。 そんな鈴木さんが重要だと語る「営業の型」とは何か。それは私たちも身につけることができるのか。ハイパフォーマーの頭の中を覗いてみた。

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「営業の型」とは

──鈴木さんはキーエンス時代に営業の「型」を徹底的に叩き込まれたそうですね。根本的な質問になりますが、営業には型が必要なのでしょうか。

Datable VP of Sales 鈴木眞理さん

必要かつ、基本だと思っています。私もキーエンスで型を実践するところから営業キャリアをスタートしました。営業に強いと言われるキーエンスは、営業の型をつくることに非常に注力しているんですね。

企業によって型は異なり、提案内容の型、営業プロセスの型などさまざまなものがありますが、当時キーエンスで徹底されていた「PSS(※)」という提案内容の型を例にとりましょう。次の4つのステップで提案を進めていくものです。

  1. オープニング:面会の目的について合意をとる
  2. プロービング:本質的なニーズを引き出すための質問をする
  3. サポーティング:ニーズを満たすための解決策を提供する
  4. クロージング:次のステップに進める合意をとる
※PSS(Professional Selling Skills):富士ゼロックス総合教育研究所(現 パーソル総合研究所)が開発した、営業面談スキルを体系的に習得するプログラム

たとえば、「クロージング=契約してくださいと伝える」というイメージがあるかもしれませんが、それ以外にも次のステップに進めるために、そこまでの内容について認識が合っているか確認して次のステップに進むことへの合意をとる「テストクロージング」があります。PSSにはテストクロージングを細かく挟んで認識を合わせながら進めていくという型が存在するのですが、毎日のロープレの中でも、テストクロージングを繰り返すことが求められます。これを繰り返し徹底することで、意識しなくても自然にテストクロージングをするようになり、営業経験がない人でもかなり早く立ち上がることができる仕組みがキーエンスにはあったのです。

型のメリットは「スピード」です。たしかに営業が自分でトライアンドエラーを繰り返しながらでも、いつかは売れるようになるとは思います。しかし、型はすでに誰かが行い一般的な法則として抽出されたものですから、そのとおりにやればある程度成果が出ます。「ひとりの天才」だけが成果を挙げるのではなく、誰でも早く成果を出すことができる仕組みとして非常に役立つものです。

──とはいっても、型を身につけるのはたいへんだったのではないでしょうか。

やはり苦労したことはあります。キーエンスには、1日60件以上の電話をかけてアポをとるという、営業プロセスの型があります。新卒のころはまだ営業という仕事に対する怖さがあり、自信もなかったので苦痛でしたね。社名を名乗った瞬間に電話を切られることもあり、「お客様の時間を奪っているのでは?」「型どおりにやるのが本当に良いのか?」と考えることもありました。

ただ、その電話からアポイントを取得して購入いただいた顧客に、あとから「おかげで困っていたことが解決した」と感謝されたり、営業経験を積んで自信がついてから思ったのは、やはり「最初は型どおりにやったほうが良い」ということ。型は「何か行動して結果を得る」という経験を積み重ねることにより抽象化され、法則として形成されます。ですから、経験があまりないときに「こうなんじゃないか」と想像したところで、それはひとつのケースでしかないことに気がつきました。

──実際にご自身も、営業の型を身につける中で成果を得られたのですか。

はい。教わった型をそのとおりに実践し、数をこなすうちに「型を昇華できた」と感じるタイミングがありましたね。同時に成果にも表れるようになりました。さらに、ひとつの型を使いこなせるようになっただけでなく、その型から派生して新たな型が生まれていくんです。そうして自分の中につくられたいろいろな型の使い分けができるようになり、目の前のお客様が求めていることがわかるようになっていく感覚がありました。

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営業の型は「守・破・離」や「帰納法」と似ている?

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この記事の著者

SalesZine編集部 宮地真里衣(セールスジンヘンシュウブ ミヤジマリイ)

新卒で営業職を経験したのち、編集プロダクションに転職し雑誌やウェブ広告の編集業務に携わる。2022年11月翔泳社入社。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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