BtoB情報検索サイト「イプロス」「イプロスものづくり」を運営するイプロスは、イプロス会員に向けて行った「BtoB企業における引き合い獲得」に関するアンケートの調査結果をまとめたレポートを公開した。

本調査レポートの要旨
商品やサービスの購入までの検討期間が長い傾向のあるBtoBビジネスにおいては、いかに効率的に新規顧客を獲得していくかが重要である。
自社の商品やサービスを購入する可能性のある見込み客の情報を集める「引き合い獲得」の施策は、販促・営業活動の効率化に有効な手段のひとつ。引き合い獲得にはオンライン・オフラインともにさまざまな手法があり、他社が採用している手法や重視している要素、課題感などは自社の戦略を練るうえでも参考になる。
【引き合い獲得施策の現状】92%が引き合い獲得に向けた施策を実施。訪問・テレアポを行う企業も6割以上

引き合い獲得のために行っている施策を質問したところ、「直接営業(電話・訪問)」を選んだ人の割合が最多の63.4%、次いで「Webサイト運用、SEO」(51.1%)、「展示会出展・セミナー開催(オフライン)」(35.8%)と続いた。
「直接営業(電話・訪問)」と「展示会出展・セミナー開催(オフライン)」の両方またはどちらか一方を選んだ人を合わせると全体の73.2%(計358人)にのぼり、対人コミュニケーションを重視した手法は引き合い獲得の施策において一般的に採用されていることがうかがえる。

一方で、これらのオフラインの手法を採用する企業の52.0%が「Webサイト運用、SEO」を併用しており、多くの企業でオンライン・オフラインの両面から引き合い獲得に向けた取り組みが行われていることがわかる。
「広告出稿」についてはオンラインの手法であるウェブ(24.5%)とオフラインの手法である新聞・テレビ等(12.5%)に約2倍の差がついたものの、「メールマーケティング」(22.7%)、「展示会出展・セミナー開催(オンライン)」(16.6%)、「コンテンツマーケティング(導入事例・ホワイトペーパー・動画など)」(13.3%)、「SNS運用」(12.9%)と、ウェブサイト・ウェブ広告以外のオンラインの手法はいずれも比較的低い結果となった。その他、「販売代理店との連携強化」「口コミ」「人脈営業」などが挙げられた。
「引き合い獲得の施策は行っていない」と回答した人は7.6%と、BtoB企業の営業・販促活動において引き合い獲得はスタンダードな取り組みとして浸透していることがわかった。
【引き合い獲得施策における課題】半数以上が引き合いの「量」「質」の向上を目指す。効果測定の難しさも課題

引き合い獲得の施策について感じている課題を最大3つまで選んでもらったところ、「獲得できる引き合いの数が少ない」(52.0%)、「質の高い引き合いが獲得できない(確度が低い)」(50.9%)が突出する結果となった。
また、31.2%の企業が人材不足に悩んでいるほか、23.5%の企業が施策に対する効果測定の難しさを課題と感じているようである。「費用が不足している」は9.1%、「工数が不足している」は5.1%と、ともに低くなった。
その他、「成約率が低い」「技術的な要求が高く対応できない引き合いが多い」「限られた顧客しか興味を持ってくれない」などが挙げられた。
【調査概要】
調査対象:イプロス会員(経営・経営企画、営業、販促、広報系職種)
調査方法:インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数:489人
