ソフトブレーンは、2020年以降に営業DXツールを導入した企業の経営者、役員または営業責任者300人を対象に「営業生産性向上の実態」に関するアンケート調査を実施した。
コロナ禍きっかけで「営業生産性の向上に着手」は48%
「勤務先で新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけに営業生産性の改革に取り組みましたか?」と質問したところ、「以前から取り組んでいたが、さらに積極的に取り組んだ」(37.7%)、「取り組んだ」(48%)と回答した企業が85.7%という結果に。とくに「取り組んだ」と回答した企業は、48%とおよそ2社中1社がコロナ禍をきっかけに営業生産性向上に向けた取り組みを開始したことが明らかに。また、「営業の生産性向上と聞いて何を思い浮かべますか」と尋ねると、「デジタルツール導入による業務効率化」が50.3%とトップであった。
勤務先では、新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけに営業生産性の改革に取り組みましたか?
営業の生産性向上と聞いて何を思い浮かべますか。当てはまるものをすべてお知らせください。
「オンライン商談」「テレワーク」きっかけは「コロナ禍」が7割超え
営業生産性の改革に取り組んだと回答した257名を対象に具体的な取り組みを尋ねると、「オンライン商談」は70.4%が「コロナ禍をきっかけに導入した」と回答。なお、「見積もりの電子化」はコロナ禍以前から導入している企業が49%、「コロナ禍をきっかけに導入した」は24.9%で、「テレワークの推奨」に関しては「コロナをきっかけに導入した」が70.8%であった。
具体的な取り組み状況を、それぞれについてお知らせください。
営業DXの核となる各種データの収集、構築、活用が可能なセールステックツールの導入状況についても尋ねると、「営業支援システム(SFA/CRM)ツール」では、「コロナ禍をきっかけに導入した」が31.9%。「検討中で、これから導入」(14.8%)を加えると、46.7%であった。「MAツール」は、「コロナ禍をきっかけに導入した」(24.5%)、「検討中で、これから導入」(21.0%)で合わせると45.5%。そのほかにコロナ禍をきっかけに導入した各種ツールの回答は、「データ分析(BI)ツール」が24.1%、「ワークフローツール」が21.8%、「企業DBツール」は18.7%であった。
具体的な取り組み状況を、それぞれについてお知らせください。
取り組み成果 約4割が「総合的に下がった」「変化なし」
「新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけに取り組んだ営業生産性の改革を総合的に見て、成果はどのように感じていますか」と尋ねると「コロナ禍以前と比べて上がった・やや上がった」が63%で、「下がった・やや下がった・コロナ前後で変化がない」と回答した企業は37%という結果に。
新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけに取り組んだ営業生産性の改革を総合的に見て、成果はどのように感じていますか。
個別の取り組みの成果を尋ねると、「オンライン商談」では「成果を実感した・やや成果を感じた」が74.2%であった。各取り組みの「成果を実感した・やや成果を感じた」の回答割合を見ると「見積もりの電子化」(83.2%)、「テレワークの推奨」(72.5%)、「営業支援システム(SFA/CRM)ツール」(71.9%)、「マーケティングオートメーション(MA)ツール」(74.6%)、「データ分析ツール(BI)ツール」(76.9%)、「ワークフローツール」(81.1%)、企業DBツール(79.0%)という結果に。
今後の投資「これまで以上・同等程度」が約8割
営業の生産性向上に対して、今後も投資を続けていきたいと思いますか。
「新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけに取り組んだ営業生産性の改革を総合的に見て、成果はどのように感じていますか」という設問で「下がった・やや下がった・コロナ前後で変化がない」と回答とした257名に対して理由を尋ねると、1位が「社員やメンバーのデジタルスキルにばらつきがある」(53.2%)、次いで「リモートワークで情報共有にばらつきが出るようになった」(48.4%)、「データ入力やデジタル化のための作業に工数を取られて効率化に至らない」(35.5%)という結果に。また、「営業の生産性向上に対して、今後も投資を続けていきたいと思いますか」と尋ねたところ、「これまで以上に投資したいと考えている」(36.3%)、「これまでと同等程度の投資をしたいと考えている」(41.7%)と、78%の企業が投資の継続を考えている様子がうかがえた。
調査概要
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:2020年以降に営業DXツールを導入した企業の経営者、役員、営業責任者300名
- 集計期間:2022年1月13日~1月17日