チームの「型」をつくる 第一歩は「PDCAの可視化」にあり
では、「MiiTel」はこの課題をいかに解決するのか。
「PDCAのうち、ポイントとなるのは、CheckやActionの部分の定量化です。変化が起こりやすく、かつ比較しやすい部分を可視化することで、フィードバックやアドバイスの質を上げることができるのです」(疋田氏)

疋田氏はPDCAの項目にそって、チームの「型」をつくる営業プロセス改善の詳細を解説した。
まず、実際の打ち合わせなどを行うDoのフェーズ。Planで策定した「型」どおりに、自身の課題を解消しながら打ち合わせをするためには「コア業務以外を効率化することが不可欠」と疋田氏。そのために、議事録作成やCRMへの入力といった付随業務を自動化する重要性を指摘した。
「MiiTel Meetings」では、AIによる自動文字起こしや議事録生成、CRM連携などの機能を搭載しており、会議中にメモをとる必要がなく、商談の中身に集中できる。さらに重要なフィードバックポイントも自動で判定するため、「振り返るべき箇所が明確になり、時間も労力も大幅に削減できる」と断言する。

続いて、個別履歴を深堀りするCheckのフェーズ。マネージャーにとってはフィードバックのためのデータの抽出、メンバーにとっては、セルフコーチングやフィードバックを聞いて次に活かすためのフェーズとなる。
「MiiTel」の解析ダッシュボード「MiiTelアナリティクス」では、各種数値をユーザーやチーム単位、期間など任意の軸で絞り込み、傾向分析を行うことができる。

「たとえばトピック判定では、『ニーズ』『予算』『競合』など、商談の中でどのテーマにどれだけ時間をかけたのかがわかります。トレンドや傾向も可視化でき、成果につながった商談の傾向と、そうでない商談との違いを可視化できるのです」(疋田氏)
さらに、集計タブではトーク比率や話速、かぶり回数、沈黙時間といった数値の平均を一覧化できるため、「一方的に話し過ぎていないか」「どれだけ質問を引き出せているのか」などという点も明確に。ハイパフォーマーの商談における「特性」が見えてくるという。
また、個別の商談データについても、動画と文字起こし・議事録をひとつの画面上で確認できる。該当箇所をクリックすればその場面から再生できるほか、キーワードや感情の変化(ポジティブ/ネガティブ)も色で表示されるため、「ネガティブ反応が起きた瞬間に何を話していたのかを検証することもできる」と説明する。
次が、Checkの結果を基にフィードバックを行うActionだ。フィードバックを行う際にもっとも重要なのは、商談の中のどの箇所のどの内容について話しているのか、共通認識がとれていることだと疋田氏は強調する。
「『全体的に、もうちょっと踏み込んでも良かったかもしれない』という曖昧な振り返りでは意味がありません。『MiiTel』は、『15分30秒のここ』と指定して動画を見返したり、目印をつけて共有したりすることができます。タイムスタンプとともにコメントを残し、Slackに連携させてチャットで送ることも。コメントごとのURLも取得できるため、それらをExcelなどで管理し、新しいメンバーへの教材として活用することもできるでしょう」(疋田氏)