富士ソフトは、SalesforceのAIエージェントプラットフォーム「Agentforce」の導入支援ソリューションの提供を開始した。

提供開始の背景
アイ・ティ・アールの調査(※)によると、AIエージェント基盤市場の2024年度の売上金額は1億6,000万円で、前年度比8倍に急拡大しており、2029年度には135億円に達すると予測されている。営業の現場においても、リード獲得や商談の管理など多くの業務が煩雑化し、AIエージェントを活用したDX化のニーズが高まっている。
SalesforceのAgentforceは、営業・マーケティングなどフロントオフィス業務全般を支援する自律的なAIエージェントを、自然言語での対話型操作で作成できるAIエージェントプラットフォーム。富士ソフトは、2011年にセールスフォース・ドットコム(現:セールスフォース・ジャパン)と付加価値再販契約を締結し、約170名の技術者、総資格取得300件以上を有しており、さまざまな顧客のSalesforce導入を支援している。
富士ソフトは2025年から、Agentforceのセールス向け機能を社内で試験導入し、営業活動におけるユースケースを想定した5段階の検証を行っている。第1段階では、営業ロールプレイング支援や、Microsoft Teamsの会議録画・議事録作成と連携した顧客・商談情報の自動入力などを検証した。これにより、最大90%の工数削減効果が見込めることが明らかになった。この社内検証で培った実践的な知見やノウハウを活かし、Agentforceの導入支援ソリューションの提供を開始した。
サービス概要
1.AI活用方針のヒアリング
組織としてAIをどのように活用していきたいか、業務課題や期待する成果を明確にするためのヒアリングを実施。対象業務やKPI、導入目的(効率化・品質向上・新規価値創出など)を整理する。
2.現状システムの解析・確認
現在利用中の業務システムやデータ基盤の構成、連携状況、制約事項などを技術的・業務的観点から調査・分析。AI導入に向けた技術的な適合性や改修の必要性を確認する。
3.Agentforce活用に向けたマイルストーン作成
Agentforce導入・活用に向けたステップを時系列で整理し、各フェーズの目標・成果物・担当者・スケジュールを明確化。PoC(概念実証)から本番運用までのロードマップを策定する。
4.Agentforce導入支援
Agentforce導入に必要なシステム側の改修(API連携、データ整備、UI/UX改善など)を実施。Agentforce利用をスムーズに行うための環境整備を行う。
Agentforceの主なセールス向け機能
- Agentforce SDR:SalesforceのAIプラットフォーム上に構築されたAgentforce SDRは、ファネルの取り組みを拡張し、見込み客の評価を合理化し、24時間体制でパイプラインを生成する自律型エージェント。Agentforce SDRは、最初のアウトリーチを処理することで、営業担当が関係を育むための時間を確保できる。
- Agentforce セールスコーチ:Agentforceプラットフォーム上に構築された自律エージェント。生成AIとCRMデータを使用して、パーソナライズされたフィードバックが提供され、営業担当がコミュニケーションを取り、理解を深め、顧客と効果的な関係を築くことができる。
セールスフォース・ジャパン 専務執行役員 アライアンス事業統括本部 統括本部長 浦野 敦資氏のコメント
SalesforceのAgentforceは、お客様の力を引き出し、それぞれのビジネス課題を解決へと導くことで、お客様の成功を支援するという同社のコミットメントを体現するものです。Agentforceは日々進化し拡大を続けており、富士ソフト様のお客様がその価値を実感しながら、どのような成果を成し遂げていくのかを楽しみにしています。
