“820万件”を有する企業データベースと連携 部門最適のダッシュボードを構築
ユーソナーが保有する日本最大級の820万件の企業データベース「LBC(Linkage Business Code)」は、企業の本社だけでなく支社や工場、官公庁なども網羅していることが特徴だ。現在Grand Centralでは、顧客データ統合ソリューション「uSonar」を用いて、同社が持つ企業データとLBCを連携している。

池田氏がLBCの具体的な活用方法をたずねたところ、佐藤氏は実際のSalesforce環境を用いて説明した。Grand Centralでは、企業情報において部署ごとに異なるLBCの活用項目・オプションがタブ表示され、インサイドセールスの架電やフィールドセールスの商談準備に活用されているという。なお、LBCを活用したSFA/CRMの設計は、ひとつの項目を考えるだけでも綿密なフローチャートを描いて最適なかたちを整理していると佐藤氏。「これを徹底的に行うと、得られるデータはもちろん、成果も変わってくるのです」と強調した。
2年で売上756%増加 インテント機能を活用し、新たな価値提供へ挑む
また、オプションとして「インテント機能」が紹介された。ターゲット企業がどのようなキーワードを検索しているか逆探知できる「興味シグナル」と呼ばれる仕組みで、Grand Centralでもこの機能を活用しているという。BDRでのアプローチはもちろん、商談後に担当者がほかの事業部などに紹介してウェブサイトを見てくれているか検知するなど、導入可能指数のひとつとして活用している。
LBCの活用によって得られた効果について、佐藤氏は大きく3つのポイントを挙げた。ひとつは、データの整合性向上によって営業戦略構築の精度が上がったことだ。部門や担当者ごとの認識に齟齬が生じることなく、建設的な議論ができるようになったことが何よりも大きいという。ふたつめは「インテント機能」による潜在ニーズの発掘だ。日々の営業活動だけでは限界がある「まだ見えていないお客様」を見つけるためのノウハウとして活用が進んでいる。
そして3つめが「売上アップ」だ。2年で売上756%増加という目覚ましい成長の基盤にはLBCとの連携があり、今後も「もっとも寄与してほしい」と佐藤氏は語った。

なおGrand Centralとユーソナーは、2024年12月にインテントデータ営業BPOで事業提携を開始した。ユーソナーが持つ820万件のデータベースを用いて高速でターゲティングを行い、Grand Centralの実効性の高い営業ソリューションが提供されるというものだ。
自社で収集した企業データを診断し、特徴や不足などを可視化するサービスも実施しているという。両社が持つアセットや知見・ノウハウを掛け合わせた、新たな挑戦の紹介をもって、セッションが締めくくられた。