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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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SalesZien Day 2025 Winter

2025年1月28日(火)13:00~18:20

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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SalesZine Day 2025 Winter

生成AIは営業を救うのか? EYストラテジー・アンド・コンサルティング、日本IBM、NSSOLに聞く

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 注目が高まる生成AI。しかし実際の営業現場において、効果的な活用を実現できている組織はまだまだ多くありません。2025年1月28日に開催した「SalesZine Day 2025 Winter」では、EYストラテジー・アンド・コンサルティング 千葉氏、日本IBM 本郷氏、日鉄ソリューションズ 宮本氏が登壇。「生成AIは営業DXの救世主なのか? いまさら聞けない生成AI導入のポイントと将来ビジョンを徹底討論」と題したセッションにおいて、生成AI活用の現在地と導入のポイント、未来を語った。

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92%が効率化の機会損失? 生成AI活用の現在地

千葉(EYストラテジー・アンド・コンサルティング) 最初のテーマは「生成AIの現在地」です。生成AIの導入を最前線で支援している本郷さん、宮本さん、今はどういう状況なのでしょうか。

本郷(日本IBM) 「生成AIは便利だ」ともてはやされていますが、統計的に見ると、日本のビジネスシーンにおける生成AI利用率は9%程度にとどまっているのが現状です。さらにフロントオフィスでの利用率は8%にとどまり、ミドルオフィス、バックオフィスと比較しても少ないことがわかりました(※)。

 これはフロントオフィスの業務は変数が非常に多いためだと考えられます。たとえば顧客ニーズを知るために生成AIを活用する場合、企業情報や窓口情報、自社の製品や営業状況のステータス、競合や市場の動向といった多くの情報を正確にプロンプトへ組み込まなければ、必要な情報が得られないのです。

日本IBM株式会社
パートナーソリューションズラボ アドバイザリーアーキテクト
本郷 元氏

NTTグループにて通信サービス技術企画・エンタープライズシステム構築におけるプロジェクトマネージャーおよびアーキテクトとして従事。2022年に日本IBMへ入社し、AI/Automation関連技術の検討・市場展開をリードしている。

本郷 しかし生成AIの利用者にユースケースをたずねたところ、顧客の状況・ニーズ把握やマーケティング活動、営業提案といったフロントオフィス向けの使い方が多いことがわかりました。生成AIを利用していない92%のフロントオフィスは、生成AIで効率化できる機会を大きく損失していると言えます(※)。

千葉 私も日々生成AIを活用していますが、一般的にはまだまだ活用が進んでいないのですね。これはどうしてなのでしょうか。

宮本(日鉄ソリューションズ) 生成AIの活用は技術の見極め、具体的な業務での技術検証、浸透・定着という3ステップがあります。この3つめのステップにおいて、現場が「使い方がわからない」状態に陥っているケースが多いようです。

 この壁を乗り越えるためには、プロンプトを整理するなど実際の業務の中で生成AIをすぐに使える状態を整える必要があります。しかし、生成AIによってROIが見込めるユースケースがわからず、投資にあと一歩踏み込めていないのが、活用が進まない理由のひとつと考えられます。

日鉄ソリューションズ株式会社
デジタルソリューション&コンサルティング本部 DX&イノベーションセンター所属 ITコンサルタント
宮本 翔平氏

中央省庁担当組織において、OA基盤刷新等の大規模プロジェクトを中心にアカウント営業および企画構想支援を担当。2020年からは現組織にてITコンサルタントとして、流通・小売業や製造業、金融業など幅広いお客様に対する、グランドデザイン構想やDX推進プロジェクトを推進。近年は対話型AI・生成AIを主な領域とした企画や顧客への導入支援を実施している。

千葉 なるほど。EYではグローバル統一の生成AIツールを活用していますが、それらを使いこなすためのプロンプト集や活用方法の動画も同時に公開しています。こうした支援があればかなり使い勝手が良くなるため、生成AIを導入する際には工夫してみると良いですね。

EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社
カスタマーエクスペリエンス・トランスフォーメーション パートナー
千葉 友範氏

大学院在籍中よりソフトウェアベンチャー立ち上げに参画後、総合系コンサルティングファーム勤務、IoTなどを手掛けるベンチャー企業役員を経て現職。現在は専修大学大学院にて客員教授も務める。 EYストラテジー・アンド・コンサルティング のカスタマーエクスペリエンス・トランスフォーメーションにて、顧客のビジネス成長のドライバーとなる戦略策定(サービスデザイン)から顧客接点改革(マーケティング、営業、コンタクトセンターなど)の変革実現までを総合的に支援するチームのパートナーを務める。また、先進的なテクノロジーを活用したサービスデザインを契機に、ファイナンス、サプライチェーンなどを統合的に支援するCorporate DXサービスのリーダーシップチームのメンバーでもある。

千葉 また、ROIに貢献する例として、市場調査の案件を挙げたいと思います。リサーチペーパーや論文を200本ほど読み込んで報告書をまとめるまで、スタッフ2人では約1ヵ月を要したところ、AIは1.5日で完了しました。まさにこれが、生成AIのROIと言えるでしょう。一方で、アウトプットが正確か検証する作業は必要ですから、試行錯誤しながら導入していくのが必要なタイミングではないかと思います。

※出典:総務省 2024年版 情報通信白書

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生成AI活用のユースケースを選定し、組織知を“学習の礎”へ

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この記事の著者

SalesZine編集部 高橋愛里(セールスジンヘンシュウブ タカハシアイリ)

1992年生まれ。新卒で総合情報サービス企業に入社し、求人広告の制作に携わる。2023年翔泳社入社。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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