パートナービジネス本部経由のユーザー数が3年で約15倍に
──マネーフォワードのパートナーセールス体制について教えてください。
マネーフォワードのパートナービジネスには大きくふたつの本部があります。ひとつは会計事務所様にマネーフォワードクラウド会計を販売いただく事業を担当する本部、もうひとつが会計事務所以外のパートナー企業を担当する私たちのパートナービジネス本部です。元々マネーフォワードは会計ソフトからスタートしているため、歴史が長いのは会計事務所様を担当する組織です。
私たちのパートナービジネス本部の方はまだ歴史は浅く、私が入社した2021年当時は役員直下の5名程度の小さな組織でした。徐々に成長を重ね、昨年本部化され、現在は30名程度になったところです。また、パートナービジネス本部経由のユーザー数は、3年で約15倍にまで伸びてきています。
本部の中には5つの部署があり、営業系の部署が4つと事業企画部という構成です。私は営業系部署の一部の部長と事業企画部のメンバーとして兼務しています。部署の中では「The Model」のような分業はなく、パートナーセールスと企画、パートナーからの注文処理を行うOpsが所属しているだけの状態です。
これは正直まだ模索中というのが現状です。将来的には機能を分業するようなかたち、いわゆるパートナービジネスにおける「The Model」のようなかたちを探っていきたいと考えています。しかし、今はまだひとりのセールスに機能を集約させることで、この後見えてくる理想形を探っている段階です。
──パートナー開拓はどのように進めているのでしょうか。
大きく3つのアプローチを取っています。ひとつめは従来型のセールスによるダイレクトタッチ。ふたつめはウェブインバウンドの活用で、マネーフォワードの認知度の高さを活かし、パートナー企業からの自発的な問い合わせも一定数いただいています。
3つめが特徴的な戦略で、強力な一次パートナーを起点とした二次展開です。一次パートナー企業から、その取引先である二次パートナー候補を紹介いただき、そこから取引が広がっていくかたちです。
また、パートナー企業とのコミュニケーションでは、テックタッチとヒューマンタッチを使い分けています。テックタッチでは、eラーニング形式の学習教材や検証環境の無償提供、セールスマテリアルやトレンド情報を提供するパートナー専用ポータルの整備などを行っています。データ管理はSalesforceを軸にしつつ一部のパートナーには、PRMツールをトライアル的に導入してSalesforceと連携した代理店リード管理も実施しています。