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「売って感謝されるのは当たり前」 LINEショッピングのキーパーソン・大枝さんに聞く営業の醍醐味

2019/04/03 07:00

 今や日本中の人々のコミュニケーションプラットフォームとして浸透しているSNS「LINE」。シンプルなコミュニケーションのツールだけでなく、ニュースやゲームさらにはペイメントなどさまざまな新サービスが登場し、利用が広がっている。今回お話を伺った大枝さんは、LINE社のO2Oカンパニーに所属し、LINEショッピングにローンチ時から営業として携わっている。前職でも営業を難なくこなしていたという大枝さんが、新規サービスの営業を経験されたうえで語る、営業の醍醐味とは?

半年間の立ち上げで大切にしたのはマーケティング思考

――大枝さんの営業としてのキャリアについて伺えますか。

新卒で楽天に入社し、インターンとしての期間も含めて8年間リンクシェアという広告サービスの営業をしていました。営業は得意というか難なくできる感じでしたね。さまざまな営業があると思いますが、ウェブの広告営業はお客様に成果を出してもらうことが目的で、数字も見える世界です。ロジカルで明確な提案は絶対通りますし、その成功をさらに横展開して、仕組み化していくというのは得意でした。営業職だからたいへん、難しいということはなかったですね。お客様に可愛がられて「人間力でつかむ」というだけの営業では、数字が見えるウェブの世界ではやっていけないと思います。

LINE株式会社 O2Oカンパニー ショッピングサービスチーム セールスプロジェクトリーダー 大枝千鶴さん

――ロジカルに営業をされてきたのですね。その後、LINEショッピングの立ち上げのセールスを担当されています。

2016年末に今のLINE O2OカンパニーCEOの藤井から、コマース×広告のビジネスを立ち上げるという相談を受けました。私が前職でECと広告というところに詳しかったので、市場や業界についてヒアリングしたかったのだと思うのですが、話しているうちに、立ち上げ時のセールスをやらないかと誘われました。

実はLINEショッピングのビジネスって、前職と同じお客様に、前職のサービスを使って価値を提供できるんです。自分のスキルと知識がすぐに活かせると思いましたし、前職で担当していたお客様で、伸び悩んでいる企業もありました。そういったお客様の売上をさらに上げるようなサービスを、他社に移籍して提供することができるというのが非常に魅力的でした。場所を変えて同じ人たちのために働ける、さらに新しいものを提供できる、そういう転職ができるのというのはとてもラッキーなのではないかと思い決断しました。

――2017年1月に大枝さんが入社されて、2017年6月にLINEショッピングが立ち上がっています。怒涛の立ち上げについて伺えますか。

まず、藤井から「立ち上げまでに100社掲載」という目標を共有されました。営業は得意といいましたけど、前職ではすでにサービスもありましたし、組織としても十分に仕組みや人的リソースがある状態でした。しかしLINEショッピングは、実績もないし、サービスのUIすら決まっていないところからのスタートでした。ないものに可能性を感じてもらうという営業なので、そこには難しさがありましたね。

半年あるといっても、初日から営業できる状態ではなかったので、実質営業として動けたのは3ヵ月間くらいです。営業は、私ひとりだけだったので、「100件アポに行こう!」みたいな根性営業だともう絶対に間に合わないと思いました。開発も間に合うように泣く泣くスペックアウトをしなくちゃいけないという状態で。そこで、どういう風にお客様をあたっていくかという戦略から考えていきました。結果的にローンチ時は、115社掲載となり目標を達成することができました。

大切にしていたのはマーケティング的な思考です。マーケティングと営業って別物のように考えられていますけど、営業はクライアントに対してマーケティング思考をはたらかせる必要があると思います。たとえばよくマーケティングで学ぶ「アーリーアダプターがいて、その次にマジョリティがきて」という理論があるじゃないですか。営業先でも同じだと思います。新しいサービスに、すぐ反応するアーリーアダプターな企業もあれば、競合の実施を待ってあとから掲載したいと思う慎重なお客様もいます。

無限にリソースがあれば、思いついたことをすべてやってみればいいのですが、たぶんそんなことって一生ないと思います。自分の残り時間と、割ける時間と、何がいつまでにどうなってなくてはいけないのかということを逆算して戦略を立てて動くというのは今でもやっていることです。

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