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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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企業の競争力を高める「営業DX」とは? 日本の営業組織の未来を探る powered by SalesZine

2024年4月18日(木)14:00~15:30

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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僕らのマネジメント論

日本のIT企業で年収3,000万円の営業を輩出したい――毎年1.5倍成長を実現するSHIFT佐藤さん

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 2005年に創業し、ソフトウェアの品質保証やテスト事業を主軸としながら、開発やコンサルティングなど新たな事業領域へと手を広げ、公言する「毎年1.5倍の売上高成長率」にまい進するSHIFT。同社が成果を挙げている背景には、どのような営業組織の体制あるのだろうか。営業戦略推進部の部長を務める佐藤章太朗さんに、コロナ禍の挑戦やマネジメントの心得、「年収3,000万円の営業パーソンを輩出する」という展望についてうかがった。

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コロナ禍は強制的に「職人気質」を捨てる良い機会に

――現職に至るまでの佐藤さんのキャリアについて教えてください。

就職氷河期の真っ只中で就活をしていた割にはたくさん内定をいただいて、自分は口がうまいんだなと思いました(笑)。ただ第一志望の業界からは内定をもらうことができなかったため、まずは営業としてきちんと身を立てようと、日系の大手ITベンダーに入社しました。IT業界を選んだのは、当時は堀江貴文さんのようなIT人が良い意味で暴れていた時代だったことも影響しています。入社後は同期との競争を勝ち抜くかたちで自動車メーカーの営業担当になり、いわゆる花形部門を経験しましたが、「営業としてやっていくなら、新規営業は経験しなくては」という思いで転職を決めました。

 
株式会社 SHIFT 営業戦略推進部 部長 佐藤章太朗さん

2社めの外資系クラウドベンダーでは、ベンチャー企業などのスモールビジネスを対象とするチームへの配属を希望し、新規顧客を開拓するアウトバウンド営業を経験しました。多くのベンチャー企業と相対するなかでその魅力を知り、小さくても自分のキャリアを活かせる会社に行ってみたいと考えて転職したのが、現職のSHIFTです。正直に言うとその企業では思うように結果を出せなかったのですが、固定商材を売るよりもコンサル的な営業のほうが自分に合っている、という気づきもありました。

当時マザーズ上場直後だったSHIFTはゲームやスマホアプリのテスト事業を売上の軸としていましたが、自分だったらこの会社でエンタープライズの大きいマーケットを変えられると思いました。入社後は飛び込み営業もしましたし、金融・流通業界の営業担当や営業組織の立ち上げ、組織全体の効率化を担う営業推進などにも携わり、現在は営業戦略推進部の部長としてふたつのグループを見ています。

――現在任されている営業戦略推進部の特徴と、これまでの成果について教えてください。

ブルーオーシャンとして伸ばしてきたテスト事業の顧客基盤に新たな価値を提供し、指数関数的な成長を実現していくことが営業戦略推進部のミッションです。数字でいうとSHIFTは「毎年1.5倍成長」を公言していますが、母数が大きくなれば1.5という数字の意味も変わりますから、同じことをやり続けていてはダメなんですよね。実際、すでに売上の半分を開発やコンサルティングといった事業が支えるようにはなっています。

営業戦略推進部ができたのはほんの1年半前ですが、この1年半で数十社あるグループ会社すべてをヒアリングして回り、営業プロセスのボトルネックを見つけることから始めました。SHIFTの営業チームは端的に言うと優秀で、訪問数や提案数も多いため商材は売れていきます。ただグループ会社まで視野を広げるとスキルや体制にばらつきもあり、受注率の問題なのか商材が悪いのか、あるいは個人のスキルや育成に課題があるのか……そういったことを把握しながら1年半で体制を整えてきました。時期としてちょうどコロナ禍に重なったのは、SHIFT本体の営業チームにとってもいい挑戦になったと思います。

――コロナ禍における挑戦は、具体的にどのようなものだったのでしょうか。

注力していた金融業界にオンライン商談の習慣がなかったこともあり、コロナ禍で2020年4月の訪問数がゼロになりました。それまでSHIFTの営業は1人ひとりが優秀なぶん属人化しているところがありましたが、さすがに「売れる仕組みが必要だぞ」と思ったんです。ちょうどその時期にキーエンス元社長の佐々木氏がSHIFTの副社長に就任したので、訪問件数やクロージングに至るまでのコミュニケーションなど、キーエンスさんで取り組んでいたことを分析させてもらいました。

 

それをパターン化して勉強会で共有したり、ロールプレイングをやってみたりと、営業プロセスの属人化を解消してチーム全体に再現性を持たせるためにさまざまなアプローチをしました。その過程では営業活動の情報入力など作業的な負荷もありましたが、トップダウンで現場に習慣を根づかせていきました。今は当たり前のように活動量を分析できる状況が整っています。

メジャーリーグでもデータ化が進んでいて、今ではファインプレーの根拠もデータで示されますよね。大ジャンプしてカッコよく捕球したからファインプレーということではなくて、どの角度で飛んできたボールをどういう条件でとったからファインプレーである、と。我々の組織もまさにそのような感じで変わっていきました。コロナ禍は強制的に職人気質を捨て、組織で共通の指標を持つ良い機会になったと思います。

営業組織として変革したのはこの1年半の出来事ですが、根底には「分け与えるほど良い組織になる」「社会のグッドサイクルのパーツになりたい」といった社長の丹下が大事にしている考え方も影響していると思います。

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26歳で経験したCIOとのアポに原体験 小さな案件も大事にするワケ

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