SaaS比較サイト「BOXIL(ボクシル)」を運営するスマートキャンプは、業務で生成AI(ChatGPT、Geminiなど)を利用している全国の企業に勤める男女1,365人を対象に「生成AIの利用実態調査」を実施し、結果を公表した。

公式導入の裏で広がる「シャドーAI」の実態

現在の業務において、生成AIやAIエージェントを利用しているかを質問したところ「会社として公式に導入しており、頻繁に利用している」(15.0%)、「会社として公式に導入しているが、あまり使用していない」(13.4%)を合わせて28.4%だった。
一方で、「会社は未導入だが、個人や部署判断で無料版などを利用している」が14.4%に達していて、会社の許可を得ずに個人アカウントなどで利用する、いわゆる「シャドーAI」が蔓延している実態が明らかになった。

勤務先での生成AI活用のルールについて質問したところ「特にルールはなく、個人の判断に任されている」という回答が31.9%だった。DX推進やAI活用が叫ばれる一方で、企業側のガイドライン整備が追いつかず、現場のリテラシー頼みで運用されている現状が浮き彫りになった。
教育・エネルギー・不動産業界で「非公式利用」が突出

今回の調査では、業種によって「公式導入」と「非公式導入」の差が鮮明に現れた。IT業界などの先行層を除き、とくに「個人利用」の割合が公式導入率を上回る、または肉薄している業種が目立つ。
【個人利用(シャドーAI)率が高い主な業種】
- 1.電力・ガス・エネルギー業:24.1%(公式導入 19.9%)
- 2.教育・学習支援業:24.0%(公式導入 14.0%)
- 3.不動産業:19.8%(公式導入 14.9%)
漏洩リスクを自覚しながらも、2時間以上の事務作業削減を優先

生成AI活用における課題やリスクについて尋ねたところ、利用者が感じているリスクの第3位には「機密情報や個人情報の漏洩リスク」(34.9%)が挙がった。

リスクを認識しながらも利用を続ける背景には、深刻な業務負荷があることがわかった。
本調査対象者の約3割が1日のうち2時間以上を文書作成などの事務作業に費やしており、個人アカウントでの入力データが生成AIの学習に再利用されるリスクよりも、目の前の効率化を優先せざるを得ない「現場の矛盾」が生じている実態がうかがえる。
約4割が「AIにいくら使っているか」不明

さらに生成AI・AIエージェント利用にかかっている月額費用を質問したところ「わからない」(36.8%)がもっとも多い回答となった。
ガバナンスの欠如はセキュリティ面だけではなく、コスト管理においても空白が生じている実態が浮き彫りになった。
【調査概要】
タイトル:生成AIの利用実態調査
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
調査主体:スマートキャンプ株式会社
※本アンケート結果は小数点以下2桁を四捨五入している。合計が100%にならない場合がある
【事前調査】
調査対象:全国の企業にお勤めの20〜60代9,734人
調査期間:2025年12月4〜11日
【本調査】
調査対象:業務で生成AI(ChatGPT、Geminiなど)を利用している担当者1,365人
調査期間:2025年12月12〜19日
