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SalesZien Day 2025 Winter

2025年1月28日(火)13:00~18:20

営業改革事例

事業成長につながる“本当の営業改革”とは 160%の生産性向上を実現した三浦さんに聞く

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「プロセス」も評価する営業組織に変わったワケ

──戦略に沿って行動してもらうために、ソフト面で変えていかねばならないことも多いのですね。そこで、評価設計についても見直しをされたとか。

評価における違和感を見つけることから始めました。たとえば、アポが少ない営業の評価が高いという情報が出てくる。売上達成率はたしかに良いけれど、深くヒアリングすると、毎年半ば自動的に受注が決まる案件を持っていて、自分の行動で受注しているケースが少ないことが見えてきました。そういった違和感を集めて、評価において改善できる幅を見つけていきました。

まず、SFAを活用して活動量や提案量を可視化します。並べてみると全方位から評価が高い人は、ここでも数字を伸ばします。一方、活動量は少ないのに提案金額だけが高い人というのも出てきます。先ほど挙げたような自動的に受注が決まる案件を持っていたり、提案金額だけを高く見せていたりするケースがありました。

そもそも、ジョブディスクリプション上では「提案力」などのプロセスも営業の評価項目として記載していたのですが、結局は売上達成率だけで評価しているというギャップもあり、その是正をしていったようなイメージです。

もちろん「受注しているのに、なぜ評価が低いのか」という声も出てきますが、組織が成長するためには必要なプロセスをきちんと実行できているメンバーを評価する必要があると、丁寧に共有していきました。それでも、合わないと思う人が退職してしまうこともありましたが、組織としては採用条件の見直しにもなりました。

──プロセスや行動が評価されることでモチベーションが高まる人もいそうですよね。

まさに、お互いを褒める文化が生まれましたね。なんとなく褒めるのではなく、可視化された数字や成果に対して、具体的に褒められるようになったというか。表彰される案件も、ただ数字が良いものではなく、再現性がありメンバーに「真似したい」と言われるものに変わるなど、全体としては前向きな空気が生まれたと思っています。

いまこそ「仕組みを作る側」へ挑戦しよう

──三浦さんの今後のチャレンジについて教えてください。

ひとつ解決したいなと思っているのが、スキルやノウハウ以外のマインドセットのところですね。

一般論として、「企画が上で営業が下」と思っている人も存在します。ただ、私自身は長年「企画職」に価値を感じていなかったんですよ。新卒のころから、結局成果を出すことが大事だし、そのリスクを追うのは現場の営業なのだから、企画が良いとか悪いとかは関係なく、むしろ「うるせえ! 」みたいな気持ちすらありました(笑)。今はないですよ。

ただ、企画が不要だと感じられていたのは、かつては足を動かすのがあたりまえの文化の中にいたからです。世の中にはそういう組織ばかりではないでしょうし、時代も変わっています。企画職が機能することはとても大事だと感じるようになった一方、企画も営業も、どちらにも行動力・実行力は必要ですから、そういったマインドセットをもっと広めていきたいなと。

──最後に読者の皆さんへメッセージやアドバイスをお願いします。

大手企業をはじめとして仕組みが優れている企業も多いですが、優れた仕組みの中で成果を出している状態を、自分の力によるものだと理解することにはリスクがあると私は思っています。

自分は、この会社だから成果を出せるのか、どんな場所でも成果を出せる人間なのかに向き合ってみてください。そして前者の場合は、AIにとってかわられてしまうかもしれない危機感を持ったほうが良い。ただ、悲観的になってほしいわけではなく、いまこそ仕組みをつくる側、変革を起こす側になる勇気を持つチャンスだと思ってほしいんです。自分を否定することになり苦しい場面もあるかもしれませんが、一緒に変化し続けていきましょう。

──ありがとうございました!

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この記事の著者

SalesZine編集部 宮田華江(セールスジンヘンシュウブ ミヤタハナエ)

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https://saleszine.jp/article/detail/7062 2025/04/21 07:00

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