Finatextグループのナウキャストは、企業内に散在する法人データを統合し、AIエージェントが外部データを活用して企業の変化をモニタリングする新サービス「DataLinc(データリンク)」の提供を開始する。

背景
さまざまな業界でデジタルトランスフォーメーション(DX)が進む中、企業では、部署や業務システムごとに顧客データが管理されており、「同じ法人が別々のIDで登録されている」「グループ会社間のデータ統合ができていない」といった課題が顕在化している。
また、従来の営業活動や与信管理では、登記情報や財務情報の確認が中心であり、作業コストの観点からもすべての取引先を頻繁に調査することは困難だった。そのため、急成長のシグナルや倒産の予兆といった動的な変化をタイムリーに検知できず、機会損失や貸し倒れリスクの増大を招くケースがあった。ナウキャストは、こうした課題を解決するため、「DataLinc」を開発した。
サービスの特徴
「DataLinc」サービスイメージ
DataLincは、営業活動や与信管理におけるデータ活用を阻む名寄せの壁を取りのぞき、外部データと統合して業務の高度化を後押しするDaaS(Data as a Service)である。
1.生成AIを活用した法人名寄せによるデータ統合
ナウキャストが保有する独自の法人データベースと名寄せ技術を活用し、「(株)」「株式会社」の違い、旧社名の混在といった表記揺れを含む法人顧客リストに対して、国税庁の法人番号などの一意のIDを付与して統合する。生成AIを活用することで、ロジック外のデータ欠損や誤表記にも対応可能になる。これにより、社内に散在するデータを、正確な企業単位で管理・分析することが可能になる。
2.外部データによる全件モニタリングと予兆検知
名寄せされた法人リストに対し、外部データを紐づけて継続的にモニタリングする。
具体的には、AIエージェントがウェブサイトのドメイン失効や更新停止といった生存確認、求人広告件数の急増・急減、登記情報の変更などを週次・月次でチェックする。これにより、調査会社への依頼が必要な企業を絞り込む一次スクリーニングを実現し、与信管理コストの適正化とリスク検知の早期化を両立する。
3.シームレスなデータ連携と証跡の提供
API連携やCSVファイルによる一括処理に対応しており、既存の業務フローを大きく変更することなく導入することが可能になる。また、アラートを検知した際は、「いつ、どのソース(情報源)で変化を確認したか」という証跡も合わせて提供するため、金融機関や決済事業者における監査対応にも活用できる。
