「営業変革を推進したい」 営業企画の理想と現実
『営業企画白書2023』では、従業員数1,000名以上のBtoB事業会社において、営業企画や営業推進を担当する係長以上の役職者を対象に調査を実施。412名から回答を得ました。この調査からは、前回の山中氏との対談内容にも通じる「営業企画の実態と乗り越えるべき課題」について、多くの示唆が得られます。
はじめに、営業企画の「現状の担当業務」と「将来注力したい担当業務」についてたずねた結果を見てください。どちらも「営業戦略の立案」「マーケティング戦略の立案」「売上戦略の立案」がトップ3に並んでいます。
この結果からは、営業企画は「経営と営業現場をつなぐ戦略家」としての役割を担い、会社からもそのようなミッション達成を期待されていることがうかがえます。
一方、営業企画の実情はどうなっているのでしょうか。営業企画の「現状」のイメージと「理想」のイメージに関する設問を見てみましょう。
理想のイメージでは「営業チームの効率化を加速する支援者」「営業のバックボーンを築く戦略家」「営業イノベーションの先導者」がトップ3に並んでいます。一方、現状のイメージは「営業の陰に隠れるサポート役」がもっとも多く、ややネガティブな自認に留まっていることがわかりました。
営業企画は「強いリーダーシップを発揮し、営業変革を起こしたい」と考えているものの、現状はサポート役に徹しており、思ったようにミッションを遂行できていない様子が浮かび上がります。