休眠リードから50件以上の商談を獲得
──「Sales Marker」の活用方法について、具体的にお聞かせください。
ひとつは、「セールスシグナル」機能を活用した既存のリードの掘り起こしです。当社のプロダクトに関するキーワードを10件ほど設定し、シグナルスコアをSalesforceに連携させることで「アプローチリスト」を自動生成しています。問い合わせ経由などで接点を持ったものの、現在は眠っているリードが数万件あるのですが、その中から今まさにシグナルスコアが高くなっているリードにアプローチすることで、商談につなげやすくなりました。
ふたつめは、「Sales Marker」から得られる部署直通の電話番号、人物情報を活用したダイレクトなアウトバウンドアプローチです。「Sales Marker」は、アプローチしたい企業規模や業種などさまざまな軸から絞り込みができます。Salesforceのリードや取引先の情報を「Sales Marker」上で突合することで、まだコンタクトできていない企業に絞ったリストを作成し、アプローチを効率化しました。
さらにAppExchange機能を活用して、流入があったリードをSalesforce上の「取引先」に自動で紐づけることで、オペレーションの効率化はもちろん、別の営業担当がアプローチした企業やすでに契約していただいている顧客に二重でアプローチしてしまうトラブルを防止しています。
──活用を進める段階で、壁や苦労もあったのでしょうか。
強いて挙げるなら、セールスシグナルのキーワード設定ですね。当初は競合企業名やサービス名、「タレントマネジメント」「人事評価」といった関連性の強いキーワードを中心に設定していたのですが、反応が薄いものも少なくありませんでした。インテントセールスコンサルタントの方にアドバイスをもらいながら、アプローチの結果を見つつ、ベストなワードを模索していきました。
現在はプロダクトが増えたこともあり、より母数が多く反応が大きいキーワードに絞り込んでいます。一方、絞り込んだ結果「確度は高いけれど数件しかリストがない」といった状況は避けたいので、母数の多さを重視しつつ、キーワードの最適化を図っています。
──「Sales Marker」の活用により得られた成果をお聞かせください。
いちばんの成果は、エンタープライズ企業と契約するまでのリードタイムを1年から半年に短縮したことですね。「Sales Marker」を活用することで良いタイミングでコンタクトでき、「ちょうど検討していたところです」と言っていただくことが増えました。
ふたつめが、休眠リードの商談化です。シグナルスコアを活用して掘り起こしたリードから、50件以上の商談獲得につながりました。MAツールから得られる企業属性やリードのソースといったファーストパーティデータの活用などさまざまな成功要因が考えられるものの、「Sales Marker」が関与したことで、1ヵ月あたり20~30件ほど商談数が増えており、休眠リードから商談獲得の件数は右肩上がりに推移しています。
さらにアウトバウンドセールスでも、施策への注力度合いによって差はあるものの、エンタープライズ企業の新規開拓に集中的に取り組んだ際には1ヵ月あたりで20件の商談化に成功しました。アウトバウンド体制の立ち上げ期から、「Sales Marker」が大きな推進力になっていると評価しています。
また検索されているキーワードごとに顧客の関心を仮説立て、トークのテンプレートを作成することで、よりパーソナルな課題感に響くヒアリング・提案が可能になりました。商談化率の向上はもちろん、「リアクションがあるから電話しやすい」と、メンバーのモチベーション向上にも一役買っているようですね。