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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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大手企業への営業戦略と実践~持続的な事業成長に向けて~ 『エンタープライズセールス』出版記念イベント by SalesZine

2024年11月20日(水)15:00~17:10

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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イベントレポート

年間2万5,000時間を削減し、新たな価値創造へリソースを 柏木工機が挑む「BtoB EC」構築

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 2023年11月1日に開催された「SAP CX DAY 2023」では、顧客の価値観や購買行動の変化に合わせ、顧客接点をデジタル化し、ビジネスを加速させた各社が登壇した。本レポートでは、柏木工機 執行役員 茂木さんによるセッション「老舗中小企業が考える企業改革とそれを支えるアジャイル開発」の様子と、登壇後に実施した個別インタビューの内容をお届けする。創業100年を超える老舗企業のEC構築は、社内でも反発が多かったという。そのような状況でいかにECを浸透させ、顧客への提供価値を拡大したのかうかがった。

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創立100年以上、老舗企業が挑むBtoB EC構築

 柏木工機は1916年(大正5年)創立の機械工具商だ。100年を超える長い歴史の中で、業務の属人化や情報の点在が喫緊の課題となっていた。今後100年を見据えて新規事業の構築・既存顧客へのサービスレベル向上を実現するため、2018年から基幹システムとして「SAP Business ByDesign」を、そして2019年からは「SAP Commerce Cloud」を導入。またそれらのEC構築プロジェクトと並行して、さまざまな課題解決に取り組んできたと茂木氏は語る。

柏木工機株式会社 執行役員 デジタル戦略本部 本部長
茂木勇氏

 取り組みの内容は3つ。ひとつは「人間がやらなくていいことは仕組みに置き換える」こと。ふたつめが、既存業務を可視化・一元化・効率化すること。そして最後が、生み出された時間を新しい事業の構築や顧客満足度の向上に充て「企業改革」を実現することだ。

 茂木氏が入社した2019年は電話とFAXがひっきりなしに鳴り、業務のことを質問したくても20時まで誰も手が空かない状態。おまけに、書類が山のように積み上がっていたという。

「早く組織が成長するための土台をつくらなくては」と感じた茂木氏。まずは業務の「As is」「To be」やデータの整備・一元化を行い、ECに置き換えられる業務を選別して優先順位を明確にした。EC構築と同時並行かつ手探りで進めざるを得ない状況では、アジャイル開発が非常に適していたと茂木氏は語る。少数のクライアントからクローズサイトの提供を始め、トライ&エラーで機能定義とデータ整備を愚直に繰り返した。

 プロジェクト開始当初は社内の反発も大きかった。「ECなんて誰も使わない」「こんなことしても意味がない」という声を受けた茂木氏は、自ら現場に入り、泥臭く取り組む姿を見せた。そして可視化や一元化・効率化は通過点に過ぎず、より良いサービスの提供や顧客接点の増加が真の目的であることを説明し続けることで、ゴールを共有する仲間を増やした。

 ここで茂木氏は「どんなに小さなことでも、定量仮説と結果を伝えることが大切」と強調した。とくに取り組みに参加しているメンバーには必ず共有し、納得感・参画感を引き出したという。こうした取り組みを経て、ひとり、またひとりとECの利用促進に力を貸してくれるようになった。現在、購買などの顧客接点については5,000万レコードを可視化、商品情報においては30万SKUの一元管理を実現した。

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年間2万5,000時間の業務時間を削減

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この記事の著者

SalesZine編集部 高橋愛里(セールスジンヘンシュウブ タカハシアイリ)

1992年生まれ。新卒で総合情報サービス企業に入社し、求人広告の制作に携わる。2023年翔泳社入社。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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