部下が「売れたかどうか」ばかり気にしていませんか?
営業の仕事は「売る」ことです。営業なら誰しも売上を意識していますね。そのため、上司も売上金額を中心とした指導になってしまいがちです。もちろんそれで業績がグングン伸びているのなら良いのですが、売上が停滞していると、どうしても「もっと売れ」と力が入ってしまいます。
私も、週刊求人情報誌の営業時代は売上ばかり意識していました。そうせざるを得ない状況だったからです。営業所の壁には営業担当者別の大きな売上グラフが貼られ、目標を達成した人には赤いバラの花が飾られます。私のグラフには何も貼られず、売上ゼロであることがひと目でわかりました。出社するたびにそのグラフが目に入り、プレッシャーを感じます。営業先から戻ると上司から「売れたか?」と聞かれ、黙って首を横に振る日々に「どうにかして売らないとまずい」と、いつも焦っていました。
もちろん、私に限らず営業はみんな売上を意識していました。個々人やチーム、営業所の売上を全国で競い合っていたからです。当時はそれが当たり前だと思っていましたが、売上ばかりを見ていると、どうしても弊害が出てきます。
<売上金額だけに注目する弊害>
- 売れない営業が辞めていく
- ムリな売り込みでお客様を怒らせる
- 心身へのストレスを抱え込んでしまう
今だから言えることですが、ある営業がプレッシャーから架空の売上を計上し、それがバレて大問題になったと耳にしたことがあります。当然悪いことですが、そこまで追い込んでしまった会社の仕組みも問題だったと言えるでしょう。
あなたの会社はどうですか? 営業所全体の会話が「売れたかどうか」を中心に回っているとしたら、少し危ういかもしれません。でも安心してください。部下にかける言葉をほんの少し変えるだけで、部下をプレッシャーから解放し、正しい売り方を実践できるようになります。