売れない営業が陥る「負のスパイラル」
私はこれまでたくさんの売れない営業を見てきました。皆さん自分なりに頑張っていますが、それでも成果が出ずに悩んでいます。その多くは、次の図のような「負のスパイラル」に陥っているようです。
一般的に、営業活動は「新規開拓」でアポイントを獲得することからスタートします。これはかんたんではありません。そのため、苦労してようやく会えたお客様に「なんとかして売りたい」と思ってしまいがちです。上司から「あきらめるな」「もっと粘りなさい」と言われていたら、なおさら強引に売ろうとしてしまうでしょう。
これでは売れないどころか、お客様を怒らせてしまう危険性もあります。せっかく会ってくださったお客様と、もう二度と会えない関係になってしまう。営業先がなくなるため、またゼロから新規開拓を始めざるを得ない……。これが「負のスパイラル」です。成果が出ないうえに、精神的にも辛いですよね。
私もリクルートで6ヵ月間売上ゼロだったころは地獄のような日々でした。自分だけ成果が出ていない情けなさから「なんとかして売らなければいけない」という気持ちがどんどん強くなり、お客様のためではなく自分のために売ろうとしていたのです。その結果、頑張っているにも関わらず成果は出ませんでした。これでは、営業の仕事は苦しいばかりで、長続きしないでしょう。
一方、トップセールスたちはお客様と楽しそうに話し、ストレスなく成果を出しているように見えます。トップセールスたちはいったいどのような営業をしているのか、次のページから解説しましょう。