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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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大手企業への営業戦略と実践~持続的な事業成長に向けて~ 『エンタープライズセールス』出版記念イベント by SalesZine

2024年11月20日(水)15:00~17:10

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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イベントレポート

「社内で検討します」に隠れた不満とは? 強い営業組織に必要な顧客理解をトップリーダーと考える

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 セレブリックスは2022年10月19日(水)より、2日間にわたってオンラインイベント「SHOW CASE」を開催した。初日の基調講演にはナレッジワークの麻野耕司氏、TORiXの高橋浩一氏、ウェルディレクションの向井俊介氏が登壇。モデレーターをセレブリックスの今井晶也氏が務め、「強い営業組織を生み出すために、経営層やマネージャー層が取り組むべきこと」「これからの営業を考えるうえで、それぞれが“NEW=新しい”と感じる取り組み」というふたつの議題に沿ってディスカッションを繰り広げた。本稿ではその様子をレポートする。

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営業プロセスだけではなくマネジメントの分化を

今井(セレブリックス) このセッションでは「今、本当に考えたいNEW SALESと営業組織の行方」というテーマでディスカッションしていきたいと思います。今の営業界で考えられる“最強の布陣”を実現しました。最初の議題は「強い営業組織を生み出すために、経営層やマネージャー層が取り組むべきこと」です。

セレブリックス 執行役員 カンパニーCMO セールスエバンジェリスト 今井晶也氏
セレブリックス 執行役員 カンパニーCMO セールスエバンジェリスト 今井晶也氏

麻野(ナレッジワーク) めちゃくちゃ言いたいことがあります。「営業スタッフの強化」ですね。いわゆる営業企画のような職種の人を増やすべきだと思っています。チームや組織の発展は「分化」によってもたらされました。古くは原始時代、獲物の捕獲・運搬・調理までをひとりの人間がやっていたわけです。これらのプロセスを分化したことにより、人類の生産性は爆発的に上がりました。

ナレッジワーク CEO 麻野耕司氏
ナレッジワーク CEO 麻野耕司氏

麻野 営業組織も分化していかなければ、生産性は上がりません。僕は「The Model」のことを“横の分化”と呼んでいるのですが、横(=営業プロセス)だけでなく縦(=営業マネジメント)の分化も必要だと考えています。商品資料や提案書フォーマットの作成、営業パーソンの育成、システム導入と数字の分析、これらすべてをひとりのマネージャーがカバーしようとするからうまく回らないわけです。コンテンツ担当、ラーニング担当、オペレーション担当などの営業スタッフを、営業マネージャーとは別に配置する縦の分化が必要ではないでしょうか。

今井 営業スタッフの評価についてお聞きしたいです。営業担当者の成果は数字として表れやすいため、マネージャーは評価がしやすい一方、営業スタッフの成果は数字に表れにくいぶん評価が難しいように思います。

麻野 営業スタッフに限らず、法務や総務、開発部門の担当者もわかりやすく定量的な目標を設定できるわけではありませんよね。それらの職種と同じように目標を設定すれば良いと考えています。ただ、営業スタッフの配置先は営業部門です。たとえ営業成果をダイレクトに生み出しているわけではなくても、ほかの間接部門のスタッフに比べると営業成果との連動性は求められます。そのため、目標設定の折は営業スタッフにも営業成果の何割かを担ってもらうと良いかもしれませんね。

短期の重力に負けないために

今井 ありがとうございます。続いて高橋さん、お願いします。

高橋(TORiX) ものすごくベタなのですが「お客様を理解すること」だと思います。最近、営業Tipsのようなものがバズったりするじゃないですか。たとえば「差出人の名字を漢字表記、名前をひらがな表記にするとメールがよく読まれる」みたいな情報が出回った数日後には、どこの企業もその方法でメールを送っているように(笑)。

TORiX 代表取締役 高橋浩一氏
TORiX 代表取締役 高橋浩一氏

高橋 その一方で、当社のコンサルタントがクライアントの営業担当者に「皆様の顧客はどんなことにお困りなのですか」と質問しても、明確に答えられる方は意外と少ないんですよね。それらしい返答は返ってきても、深掘りしていくと実はあまり理解されていないケースが多いようです。お客様の困りごとに営業メンバーの注意を向け続けることが、マネージャーに求められていると思います。

今井 「お客様を理解せよ」というメッセージは、多くの営業担当者にとって“耳タコ”だと思います。それでもなお、高橋さんが指摘されたようなケースが生じるのはなぜなのでしょうか。

高橋 マネージャーが現場の実態を掴めていない印象はあります。今はオンライン商談の録画など、現場を把握するためのさまざまなデータがあるものの、それらを真面目に見ようとするトップの方が少ないのかもしれません。

麻野 なぜそうなってしまうのか僕なりに考えてみたのですが、営業という仕事には「短期で数字をつくらなければならない」という圧倒的な重力があるからだと思うんです。営業担当者が営業企画を兼務すると、企画業務が後回しになってしまう理由と同じですね。

「誰に・何を・どのように」の「どのように」が重要視されるのは、短期で数字をつくりやすいからです。ただ、中長期の数字はおそらく「誰に」や「何を」で決まります。短期の重力に負けて「緊急ではないが重要な中長期の数字」を後回しにする企業が多いからこそ、そこに注力できている企業は勝つでしょうね。

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顧客の雇用環境にも目を向けよ

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この記事の著者

SalesZine編集部 渡辺佳奈(セールスジン編集部 ワタナベカナ)

1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、SalesZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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