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KPI以外のデータも多角的に可視化 ベックマン・コールターが挑んだ営業改革

2019/05/07 07:00

 2011年に米国の成長企業・ダナハーグループの一員となったベックマン・コールター社。ダナハ―式で、製造業のように営業・マーケティング活動においてもレビューを行う体制を定着させた同社だが、データ管理をエクセルで行っていた時期もあったという。2014年から本格化した営業改革の取り組みとデータの可視化におけるコツなどをキーパーソンである同社加藤さんに伺った。

Excelデータ管理でミスマッチやタイムラグも

――まず、御社の事業と営業体制について教えてください。

弊社は米国に本社をおき、ライフサイエンスと、ダイアグノスティックスと呼ばれる臨床検査の領域で製品を供給するメーカーです。2011年よりアメリカのダナハー社の傘下となり、グローバルに事業を展開しています。臨床検査の領域では、主に病院の検査室や検査センターでご利用いただく血液分析装置およびその臨床検査薬、体外診断薬と呼ばれるものを供給しており、病院のお医者様や検査技師の方がお客様となります。

営業スタイルとしては直接、病院にお伺いすることが多いです。病院に赴き、最前線の営業活動を行うジェネラリストと、それぞれの分野に詳しいスペシャリスト、設備導入後にセッティングやサポートを行うアプリケーションの3つの役割が営業部隊に所属しています。

――加藤さんのこれまでのキャリアと、現職での役割について教えていただけますか。

はじめはオリンパスで臨床検査領域のマーケティング、販売促進などを担当していましたが、ベックマン・コールターが同部門を買収したため、こちらに移りました。その後ダナハーの傘下となり、2014年ごろからセールス部門のテクノロジーによる機能強化や、ファネルマネジメントと呼んでいる商談管理の体系化、スタンダーダイゼーションといったことが強力に進められ、Salesforceなどのツールが導入されるようになりました。そのなかで、今でいうセールスイネーブルメントを推進する役割を担うようになりました。

 
ベックマン・コールター株式会社 ダイアグノスティックス事業部DBSリーダー 加藤亮さん

現在はふたつの役割をもっていて、ひとつはDBS(ダナハー・ビジネス・システム)のリーダーです。トヨタ生産方式に基づくリーンという考え方を、ダナハーが独自に体系化し、発展させたビジネススキームがDBSで、それを社内で浸透させる役割です。もうひとつは、臨床検査全体の経営企画で、数年先までの定量的な目標値の企画立案や、KPIマネジメントのサポートなどを行っています。

――中心となって動かれた営業改革について伺っていきたいのですが、ツールを導入され始めた2014年ごろはどういうった課題を抱えていらっしゃったのでしょうか。

ツール導入前は、商談管理、営業の週報、商談業務、試算といったさまざまなデータを別々のエクセルで管理していました。やり取りが煩雑で、データのミスマッチやタイムラグも生まれますし、データ活用もなかなかできないという意味では、生産性が低い状態だったと思います。

先ほどお話したとおり、2014年ごろからグローバルでファネルマネジメントのような考え方が入りはじめ、2015年にSalesforceが導入されました。リアルタイム性の向上や、やりとりの効率化といったメリットはありましたが、目標達成のためのファネル管理や、データを活用して次のアクションにつなげるといった、本来の目的にはたどり着けていませんでした。

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