ブルーオーシャンな市場で求められる営業スキルとは
──LegalForceの営業組織を統括されていらっしゃいます。浦山さんのキャリアについてうかがえますか。
東京大学法科大学院を卒業したのち、法律知識のバックグラウンドを活かし、第三者委員会の不正調査を支援するリーガルテックのサービスを提供する企業に入社しました。
当社には2019年にふたりめの営業として参画しました。法科大学院時代の親友だった当社の代表のひとりである小笠原からの誘いもあり、入社を決めました。現在と比較すると、まだプロダクトの機能が少なく、精度も発展途上ではありましたが、多くのお客様に導入いただきました。その実績が評価され、2021年10月より執行役員を務めています。リーガルテックの業界に7年ほどいますが、この分野で営業としてこれだけの期間のキャリアを積んでいる人は多くはないと思います。
──LegalForceの営業組織の特徴をうかがえますか。
優れたプロダクトをつくり続ける開発組織への深いリスペクトを持つ営業組織だと思います。開発組織と営業組織、両者の関係は良好で、営業は顧客接点で得られたフィードバックを行い、開発がより製品を磨き込むサイクルがしっかりできています。優れたプロダクトを適切に顧客に届けることができている結果、受注率は非常に高く、営業組織の力は非常に強いと考えています。
──LegalForceの営業の難しさを教えてください。
営業の際には、高い水準で論理的説明能力が求められます。我々のお客様は法務担当者や弁護士の方々であり、法律や契約のプロフェッショナルです。高度な論理性を前提としたコミュニケーションが必要になる場面が多いです。「とても良い製品なので買ってください!」は通用しない。担当されている業務をどれくらい効率化できるのか、LegalForceを通じて提供できる価値をロジカルに説明することが求められます。
また、AI契約審査プラットフォームの市場は、まだまだブルーオーシャンです。競合はほとんどいないのですが、裏を返すとマーケットがまだ成熟しきっていないということです。営業活動においては、現状の課題を解消するだけではなく、顧客の中で顕在化していないニーズを探り、啓発と言いますか、理想の状況をお伝えして共感をしていただく必要があります。言語化能力・プレゼン能力が非常に求められる業務だと思います。