インサイドセールスは「会社の顔」
――御社自身も最近インサイドセールスチームを立ち上げているそうですが、実際に立ち上げに取り組んでみていかがでしたか。
実は、弊社がインサイドセールスチームを立ち上げたのは2020年でした。インサイドセールスソリューションを提供する事業者でありながら、正直なところ立ち上げにはとても苦労しました。弊社はお客様の法人営業改革を全体的にご支援しており、実際の提案は、コンサルティングのような上流工程から、下流にあたるITシステムソリューションまで非常に幅が広く、またそれらを組み合わせたものも多くあります。インサイドセールスでは、このような多種多様な提案の切り口を適切に選択するためのヒアリング課題を設計し、きちんと実行に移す必要があります。その設計や必要になった準備は非常に複雑でした。ここで積んだ新たな経験をお客様へ還元していければと考えています。
――御社のインサイドセールスならではの特徴や工夫はありますか。
インサイドセールスには「自分の創出した案件がどういう成果に結びついたか」までの結果責任を求めています。そのために、フィールドセールスの商談の場に担当したインサイドセールスが同席したり、案件によってはメイン担当者として、プレゼンテーションやクロージングまで対応したりすることもあります。それが結果として営業組織全体のパワーを底上げになっていると考えています。
また、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールスの連携にはさまざまなデジタルツールを活用しています。ツールと仕組みとをうまく活用して営業活動を成功させる「法人営業のショーケース」になりたいというのも弊社が掲げている目標のひとつです。
――インサイドセールスを若いメンバーの育成の場とするケースも多いですが、御社ではどのような人材配置を行っていますか。
まず、弊社では若手だからインサイドセールス、という考え方はありません。若手社員もいれば、インサイドセールスのキャリアに特化したベテラン社員もいます。インサイドセールスを経験して、フィールドセールスに異動する人もいます。全体感を捉えてお客様や組織にとって何がベストかをゼロベースで考えられる人はフィールドセールスの適性があり、目の前のお客様のお悩み事に向き合い、深く掘り下げて本質的な課題を引き出せる人はインサイドセールスの適性があると個人的には思います。人材配置には、そのような適性とメンバーのキャリア希望を考慮して決めています。
――インサイドセールスというお仕事に熱い思い入れがあることを感じています。菊池さんにとってインサイドセールスとはどのような仕事でしょうか。
インサイドセールスは、「企業の顔」だと思っています。お客様と最初に接触し、会話をする回数もいちばん多いわけですから、たとえば「ブリッジインターナショナルの営業は?」とお客様へ聞いた際に、インサイドセールスの担当者の名前が挙がる、そうなるような重要な仕事だと思います。私自身がインサイドセールス担当として活動をしていたときも、お客様の課題をいちばんしっかり捉えて解決策を出してあげられるのは自分だという気持ちでやっていました。すべてのインサイドセールスの方には、そういう気持ちで取り組んでほしいなと思います。