スキマ時間で行えるトレーニングプログラム構築
営業担当者のスキルを向上させるためには、体系的なトレーニングプログラムの策定も重要だ。受講履歴や学習履歴、テスト結果などをワークログとして残すことで、営業担当者の進捗状況や習熟度を可視化できることにつながる。
松浦氏は、従来から実施している集合研修やe-Learningのようなトレーニングプログラムに加え、「マイクロラーニング」の採用を重要視して欲しい、と強調。これは、商品知識や商談の進め方、業務知識、コンテンツの活用方法などを定着させるのに適している学習方法だという。
マイクロラーニングとは、スキマ時間などを活用し、短時間で、繰り返し挑戦できる学習方法のことだ。長期記憶を形成しやすく、知識として定着させやすい仕組みとも言われる。
Handbookには、マイクロラーニングのコンテンツを作成し、配信できる機能が備わっている。正しい組み合わせを選ぶ「結合」や、「並べ替え」「穴埋め」「テキスト選択」「画像選択」「位置選択」といった6種のパターンのクイズ・試験を作成可能。もちろん、試験結果を管理する機能も備える。
Handbookのマイクロラーニング機能を活用した事例としては、銀座メガネとベネトンジャパンが紹介された。
銀座メガネでは、顧客のいないスキマ時間にバックヤードで学習できる仕組みを整え、座学の研修期間を1ヵ月から1週間に短縮したという。学習に活用するタブレットは顧客がいる時間帯には販促ツールとして活用できるため、無駄なコストが発生しない点もポイントだ。また、ベネトンジャパンでは、直営店スタッフの研修にマイクロラーニングを活用。こちらは、研修を細かいステップに分割し、ステップを終えるごとに次の段階の教材が配信される仕組みを採用した。なお、社員やアルバイトといった雇用形態を問わず、共通して学ぶ必要のある業務関連知識は、BYODの端末にも教材を配信することで、学習場所や機材の制限なく、全員で学習しやすい環境が整えられたという。
松浦氏は「今回は、Withコロナということでご紹介してきましたが、セールステックは有事だけでなく、普段の営業力強化にもぜひ活用していただければと思っています。その際はぜひHandbookというツールもご検討いただければ嬉しいです」と講演を締め括った。