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データとは何か? ハイパフォーマーほど行動数が少ない? 現場視点のデータ分析を

2020/09/09 07:00

 本稿では、2020年7月9日にオンラインで開催されたSalesZine Day 2020 Summerの特別講演「[データの達人×CRMの達人]営業DX時代に成果を出し続けるためのデータ戦略とは?」の後編をお届けする。LAPRAS株式会社中島 佑悟氏、 ディップ株式会社 亀田重幸氏が登壇した。

営業のデータとは何か? 再利用を前提に、数字として残す

前編はこちらから。後編からでもお楽しみいただけます。

編集部 営業データと言うと「顧客のメールアドレス」「営業活動履歴」「パイプライン」――などを想像します。根源的な問いのようですが、そもそもおふたりは何を持って「データ」だと考えていらっしゃいますか。

中島 きましたね、哲学。

亀田 どう答えましょう(笑)

 
亀田さん/中島さん

中島 ちょっとかっこつけてお伝えすると、再利用を前提としたものがデータではないかと考えています。結局よく起こってしまうのは、顧客の資本金や従業員数とかそもそも数字として存在していて使いやすそうなものをデータと呼ぶこと。本来は、画像や音声、テキスト――数字以外のそれらもデータであり、最終的に数字になるだけです。ただその過程や方法がわからないから、意味があるかわからなくても数字として存在しているものを優先的に共有し、分析に使ってしまうんですよね。つまりは、のちに活用する前提に立って必要だと思えるものがデータ足り得ると考えています。

亀田 貯まっている数字=データとは呼べないですよね。「データは企業の宝だ」と言われることもあるじゃないですか。重要なものであるには違いないのですが、たくさん失敗を重ねた身としては決して「宝」ではなく、「ピース」だと思うようになりました。宝物にたどり着くための地図というかヒントですよね。中島さんがおっしゃるように、使えるものじゃないと意味がなくてデータそのものに価値があるわけではないというか。

編集部 まさに営業組織にもその「ピース」となり得るような、営業の行動や顧客に関する情報はすでにたくさんあると思いますが、やはりテキストで残しやすいものですよね。分析可能な数字にしていくにはどうすれば良いのでしょうか。

中島 商談がどうまとまり、次にどんなアクションをするべきかはCRMなどにテキスト形式で残すと思います。その前段階で営業担当者が頭の中で考えている行動のプロセスもテキストに残してみるのはどうでしょうか。そのなかで、売上につながる情報を見つけそれを数字として残す方法を考えてみると良いと思います。いきなり数字にしようと思うのではなく、営業活動のなかで何をデータとして残すべきかを考えるプロセスを経ることが大事だと思います。

亀田 そうですよね。もちろん、数字で貯めたほうが分析はしやすいですから、当社が利用する自社開発のCRM「レコリン」では営業担当が入力するフォームはなるべく選択式しています。「はい、いいえ」とするだけで、裏側では0、1で表現することができます。受注につながる案件ではこの項目が「はい」の場合が多いなという傾向も一覧で見やすくなります。ただ、中島さんがおっしゃるとおりその前の段階が重要なんですよね。何を入力してもらうかの決定、営業側のインターフェースを簡易にしつつ裏側で分析可能にする接続は非常に難しかったです。

編集部 CRMやデータ分析に専任メンバーもいて、データもとれて分析らしいこともできているけど、いちばん重要な売上、成果につながっていかないという悩みもあると思います。

亀田 データだけ見ていてもだめなんですよ。難しいことですが、まずは仮説を立てることが重要です。ツール導入やデータ分析ができるエンジニアを採用することも大切ですが、その前に仮説を考えられる人材を育成することが先です。

中島 営業のデータ分析と言いつつ、手段と目的が逆転した本末転倒なケースが多いですよね。分析はあくまで売上をあげるための手段です。

亀田 多いですよね。我々もツールから導入してもだめということは身を持って経験し、やっとわかりました。

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