データサイエンティスト協会は、データサイエンティスト協会シンポジウムに参加した企業担当者向けに実施したデータサイエンティスト(以下、DS)の採用に関する調査結果を発表した。
調査概要
- 調査対象:データサイエンティスト協会 11thシンポジウムに参加した企業担当者
- 調査手法:対面アンケート調査
- 調査期間:2024年11月11日
- 有効回答数:112社
調査結果


直近1年間に増えたDS数と今後増やしたいDS数を比較すると、今後増やしたいDS数のほうが多く、企業のDSに対するニーズは依然旺盛。
増やしたい人材の内訳は、新卒採用が37%、中途採用が36%と、外部からの採用意向も強い。

現在在籍しているDSは、「データ活用を戦略的に考えられる」人材がもっとも多く58%、次いで「データ分析に関する『理論』に強い」人材が54%と続く。
一方、今後増やしたいDSは、「統計やAIなどの理論に詳しい」人材がもっとも多く63%、次いで「ビジネス課題を得意とする」人材が61%と続く。

データサイエンスに関する専門部署を持つ企業は81%。

DSの育成・研修の制度として、社内研修制度を整えている企業が76%と多く、社外資格取得支援制度を整える企業も56%と多い。

DSの呼称制度のある企業は38%、また特別な採用枠を設けている企業は26%。
調査結果について
今回の調査結果について、調査を担当したデータサイエンティスト協会 調査・研究委員会の田村初氏(株式会社野村総合研究所)は次のように述べている。
「2021年以来、3年ぶりに企業のデータサイエンティスト採用に関する調査を実施しました。今回の調査は、データサイエンティスト協会シンポジウムに参加した企業担当者に対して聴取しました。3年前と比べると生成AIの急速な普及のインパクトが大きく、今後増やしたいDS人材像として、統計やAIに詳しい人材(63%)やビジネス課題解決人材(61%)が高いなど、AIのビジネス活用が強く期待されていることが分かりました。また、シンポジウム参加企業においては社内研修制度を整えている企業が76%、データサイエンスに関する専門部署がある企業が81%と、データサイエンティストを育成する環境整備も進んできていると言えそうです」