Sansanは、契約データベース「Contract One(コントラクトワン)」において、新機能「企業別契約ツリー」の提供を開始したことを発表した。
機能実装の背景
Contract Oneは、契約情報の一元管理を可能にするとともに、法務部門だけでなく、事業部門も含めた全社で契約を活用できる機能を提供することで、企業のリスク管理と生産性向上をあと押しする契約データベース。
営業などの事業部門では、商談前の情報収集の一環で過去の取引履歴を確認することがあする。特定の企業に対して複数の部門や担当者が別々に取引を行っている場合、各担当者を特定して個別にヒアリングするなど、情報を網羅的に把握するために手間がかかる。さらに取引先の社名変更や自社の担当変更があると、履歴が追えなくなるといった課題があった。
これらの課題を解決するため、Contract Oneは、取引で締結される契約情報を一覧化できる新機能「企業別契約ツリー」を実装した。本機能では、営業DXサービス「Sansan」にも使われているデータ統合技術と、2023年6月にグループ会社化した言語理解研究所による自然言語処理の研究成果を活用している。
新機能の概要
「企業別契約ツリー」は、企業ごとに契約を一覧化できる新機能。営業DXサービスのSansanで培ったデータ統合技術を活用することで、過去に社名変更があった場合も同一企業として認識・統合できるため、過去契約を含めて取引履歴を網羅的に確認することが可能になる。
また、企業間の取引においては「基本契約」や「個別契約」などひとつの案件で複数の契約書が締結されることが一般的だが、本機能では、すでに実装されている「契約ツリー」機能(※)を活用し、「基本契約」を親契約、「個別契約書」や「秘密保持契約書」などを子契約として自動で判別して紐づけ、関連性を整理した状態で表示する。そのため、長年取引がある企業で大量の過去契約が存在する場合も、取引ごとに整理した状態で確認し、企業間の取引履歴を容易に把握できる。
※Sansan「契約データベース『Contract One』に2つの新機能。AIと言語理解研究の技術により、俯瞰的な契約管理を実現」(2024年3月25日発表)