学情は、新型コロナウイルスの感染拡大防止にテレワークが推奨されていることを受け、テレワークの実施や新型コロナウイルスの感染拡大が20代の転職意識にどのような変化をもたらしているかアンケートを実施。今回は、「希望の通勤時間」に関して調査を実施した。
テレワークの導入で郊外物件の人気が報じられるなか、20代では、テレワークを実施している回答者は、約7割(69.7%)が「通勤時間を短くしたい」と回答。テレワークを実施していない回答者(同40.2%)と比較すると1.7倍となり、20代では、テレワークの実施が「通期時間を短くしたい」という希望につながっていることがうかがえる。
同調査結果の詳細は、次のとおり。
テレワークを実施している20代の7割が、通勤時間を短くしたいと回答
テレワークを実施している人を対象に、「テレワークの実施で『希望の通勤時間』に変化があったか」という質問をしたところ、「より短くしたい」(47.7%)、「どちらかというと短くしたい」(22.0%)となり、約7割が「通勤時間を短くしたい」と回答。一方、テレワークを実施していない人にも、「緊急事態宣言の発令などを受け『通勤時間の希望』に変化はあったか」という質問をしたところ、「短くしたい」という回答は4割にとどまり、テレワークの実施が「希望の通勤時間」に変化をもたらしていることが判明した。
一部報道では、テレワークの実施でオフィスに出社する回数が減少すれば、通勤時間が苦にならなくなるため、「都心」よりも「郊外」の住宅人気が高まるとされているが、今回の調査では「通勤時間が長くなっていい」という回答は0.8%にとどまった。「通勤時間を短縮したいと考える人」が「通勤時間が長くなることを許容する人」の約7倍となり、20代の特徴が浮かび上がる結果となった。20代では、プライベートでの利便性や、終業後の時間を有効活用したいと考える人が多いことが推察される。
通勤時間を短くしたい理由のトップは「自由に使える時間を確保したい」
テレワークを実施している人の「通勤時間を短くしたい理由」のトップは「自由に使える時間を確保したい」、次いで「テレワークで通勤時間に負担を感じた」が多い結果となった。テレワークを実施することにより、夕食の準備をする時間を確保できたり、自宅での自由時間が増えたりしたことで、平日の終業後の時間も充実させることができると気づいた20代が多いと推察される。終業後の時間を有意義に使うことで、生活の質の向上や自由時間の確保につながることに気づき、通勤時間の捉え方にも変化があったことが伺える。
一方、「通期時間の希望に変化はない」と回答した人からは「家で仕事をしてみて、通勤時間がオンオフの切り替えになることが分かったから」「適度に家と会社が離れているほうが、仕事のスイッチが入ると分かったから」という声があり、職場と自宅間の移動が気分転換になっていると気づいた20代も一定数いることがわかる。
また、テレワークを実施していない人も「通勤時間を短くしたい理由」は「自由に使える時間を確保したい」がトップになり、次いで「緊急事態宣言の発令で『感染リスク』を下げたいと思うから」が多い結果に。一方、「通勤時間の希望に変化はない」や「長くてもいいと思うようになった」と回答した人からは「家賃の安い郊外に住みたい」「感染リスクを考えると人口密度の低いエリアに住みたい」という声が寄せられた。
希望の通勤時間の平均は29分 「15分~30分」と「30分~45分」同数で最多に
希望の通勤時間の平均は、テレワーク実施者で平均29.3分、テレワーク未実施者で29.9分と、どちらも平均29分となった。テレワーク実施者は「45分以下」の回答が73.5%となり、テレワーク未実施者(同66.4%)より7.1ポイント高い結果となりました。「通勤時間を短くしたい」という意向が反映されていることがわかる。
調査概要
- 調査対象:20代専門転職サイト「Re就活」へのサイト来訪者
- 調査方法:「Re就活」にアクセスしたサイト来訪者に、アンケートのポップアップを表示
- 調査期間:2020年5月13日~2020年5月18日
- 有効回答数:542名