求人検索エンジン「Indeed(インディード)」の日本法人であるIndeed Japanは、2020年1月1日から5月5日にかけての世界各国での「在宅勤務」に関連した仕事探し、および、求人数の推移を調査した(対象国:オーストリア、オーストラリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、スイス、ドイツ、スペイン、フランス、イギリス、香港、アイルランド、インド、イタリア、日本、ルクセンブルク、オランダ、ニュージーランド、ポーランド、シンガポール、アメリカ)。
主な調査結果は、次のとおり。
日本における在宅勤務に関する仕事検索の推移
在宅勤務に関する仕事検索数(Indeedにおける日本での全検索数のうち、「在宅」「リモートワーク」「テレワーク」の3ワードを用いた検索数の割合)の推移を調査。全仕事検索数における在宅勤務に関連した仕事検索の割合は、1、2、3月と比較し4月は大きく増加していた。特に3月下旬から4月上旬にかけては大きく伸びており、政府が7都府県を対象とした緊急事態宣言を発令した4月7日に検索数は最多に。1月1日時点の139.1%増となった。4月8日以降は減少傾向にあるが、それでも5月5日時点で1月1日の66.3%増と高い水準を維持している。
日本における在宅勤務に関する求人数の推移
在宅勤務に関連した求人数の推移(Indeedがインターネット上からクローリングしたもの、および、Indeedに直接投稿された全求人情報のうち、「在宅勤務」「リモートワーク」「テレワーク」が含まれる求人数の割合)を調査。全求人情報における在宅勤務に関連した求人情報の割合は、2019年以降大きな変化がなく推移し、若干の減少傾向にあったが、2020年4月に入ってから大きく伸びている。2020年5月5日時点の在宅勤務に関連した求人割合は、2020年1月1日時点の138.6%増(2.386倍)となっている。
今回の調査結果は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、在宅などで出社しなくてもできる仕事を探している人の割合が増加していることを示唆。同じような傾向が世界各国で見られており、比較的早い時期にロックダウンが始まったアメリカやイタリアでは、3月上旬から在宅勤務関連の仕事検索割合の増加が見られた(参考参照)。
またこの状況に呼応するように、在宅勤務が可能な仕事の割合が増加。これは、在宅勤務に対応した仕事そのものや、あるいは、在宅での業務対応が可能だったけれども今までこの点を訴求していなかった求人情報に在宅勤務が可能である旨の記載がされることが多くなってきたことを意味している。
【参考】世界各国における在宅勤務に関連する仕事検索の推移
同社で調査した世界各国の在宅勤務に関連した仕事検索トレンドのうち、日本、シンガポール、インド、アメリカ、イタリア、ブラジルの結果を示す。
なお、各グラフは各国における全仕事検索数における、在宅勤務に関連する仕事の検索数の割合の推移をグラフ化。在宅勤務に関する仕事は各国の状況に合わせて定義しており、グラフの目盛も各国に合わせて調整しているため、国同士の結果について単純比較をすることはできない。