オンデオマは、名刺を使用する機会がある会社員を対象に、「名刺の利用実態と求められる役割・印象・効果」に関する調査を実施した。

「最も名刺を使う場面」は所属・業種別で違うことが明らかに

回答者の職業・職種を質問したところ、「所属・業種」は「製造・ものづくり関連(木工、金属、紙など)」(22.8%)がもっとも多く、「サービス業(飲食・美容・観光など)」(14.8%)、「IT・通信・スタートアップ関連」(13.3%)と続いた。

続いて「名刺を最も多く使う場面」を質問したところ、次のような回答になった。
<デザイン・広告・クリエイティブ職>
- 対面商談(67.3%)
- 展示会・イベント(20.2%)
- 異業種交流会・ネットワーキング(6.7%)
<製造・ものづくり関連(木工、金属、紙など)>
- 対面商談(61.7%)
- 展示会・イベント(14.8%)
- オンライン商談(9.6%)
<IT・通信・スタートアップ関連>
- 対面商談(50.8%)
- 展示会・イベント(20.2%)
- 異業種交流会・ネットワーキング(10.4%)
- オンライン商談(10.4%)
<教育・医療・福祉関連>
- 対面商談(54.9%)
- 展示会・イベント(13.4%)
- 異業種交流会・ネットワーキング(12.2%)
<公務・団体・士業>
- 対面商談(63.8%)
- 異業種交流会・ネットワーキング(13.8%)
- 展示会・イベント(8.6%)
<サービス業(飲食・美容・観光など)>
- 対面商談(70.6%)
- 異業種交流会・ネットワーキング(10.0%)
- 展示会・イベント(6.7%)
- 採用面接や人材交流の場(6.7%)
全体としては、対面での交流が生じやすい対面商談での名刺利用がもっとも多く、業種を問わず名刺が出会いの場で活用されていることがわかった。一方で、IT・通信業や製造業などでは、オンライン商談での利用も一定割合を占めており、リアルとデジタルの接点が共存していることがわかった。
また名刺は、対面商談や展示会といったフォーマルな場だけでなく、異業種交流会などカジュアルなシーンでも活用されており、場面に応じた使い分けが進んでいることがわかった。
経営者・会社員が考える名刺へのこだわりや役割とは

「使用している名刺の『こだわり』や『特徴』」について質問したところ、「デザイン・レイアウトにこだわっている」(31.8%)がもっとも多く、「紙質や素材にこだわっている(例:木、布、エコ用紙など)」(23.4%)、「QRコードやSNSリンクを載せている」(14.1%)と続いた。

次に「名刺の役割」について質問したところ、次のような回答になった。
<経営者>
- 人とのつながりをつくる「コミュニケーションツール」(33.3%)
- 第一印象を左右する「自己表現ツール」(24.4%)
- 営業・販促のための「ビジネスツール」(21.3%)
<会社員>
- 人とのつながりをつくる「コミュニケーションツール」(33.2%)
- 名刺交換の習慣的・形式的なもの(25.3%)
- 営業・販促のための「ビジネスツール」(22.7%)
いずれの立場においても、「コミュニケーションツール」としての役割がもっとも多く挙げられた。経営者は「自己表現」を重視する傾向が強く、会社員は「営業活動」や「形式的な交換」など、実務的な側面を意識している傾向が見られた。

「名刺交換した後の方が相手との関係が深まったか」について質問したところ、「とてもある」(24.2%)、「ややある」(47.9%)の7割以上が「ある」と回答した。
約3割が「デジタル名刺」の使用経験あり どのように使い分けているか

「デジタル名刺の使用経験」ついて質問したところ、約3割の人が「ある」(30.9%)と回答した。

前問で「ある」と回答した人に「デジタル名刺の使用場面」を質問したところ、「オンライン商談」(44.2%)、「展示会・イベント」(37.5%)、「対面商談」(29.2%)が上位となった。
デジタル名刺はとくにオンラインや遠隔の場面で活用が進んでおり、紙の名刺が使いにくいシーンで役割を果たしていることがわかった。
一方で全体の7割は、オンライン名刺を使用したことがないと回答しており、「実体を持つ名刺」の価値を重視する人もいることがわかった。
前問で「ある」と回答した人に「紙とデジタル名刺の使い分け方」を質問したところ、「初対面や公式な場では紙、カジュアルな交流やSNS交換ではデジタルを使用している」(36.3%)が最多となり、「対面商談や展示会では紙、オンライン商談ではデジタルを使用している」(33.3%)、「国内では紙、海外やオンラインの場ではデジタルを使用している」(12.8%)が続いた。ビジネス上の「フォーマル度」に応じて媒体を使い分ける傾向が示された。
「名刺の未来」に期待される役割とは

「名刺の今後の主流の形」について質問したところ、次のような回答になった。
- 紙の名刺が主流のまま続く(33.4%)
- 紙とデジタルの併用が主流になる(51.7%)
- デジタル名刺に完全移行する(7.1%)
- 名刺そのものが不要になる(7.8%)
5割以上の人が、紙かデジタル名刺のどちらか一方ではなく、目的や場面に応じたハイブリッド運用を想定していることがわかった。
最後に、「名刺に今後期待する役割や効果」を質問したところ、「相手の記憶に残るきっかけになる」(46.0%)が最多で、「自己紹介や人柄を印象づけるツール」(31.0%)、「連絡先を効率的に交換できる手段」(28.5%)と続いた。
【調査概要】
「名刺の利用実態と求められる役割・印象・効果」に関する調査
調査期間:2025年10月22日~10月23日
調査方法:PRIZMAによるインターネット調査
調査人数:1,011人(会社員503人/経営者508人)
調査対象:調査回答時に①名刺を利用することが多い会社員/②経営者と回答したモニター
調査元:オンデオマ
モニター提供元:PRIZMAリサーチ
