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SalesZine Day(セールスジン・デイ)とは、テクノロジーで営業組織を支援するウェブマガジン「SalesZine」が主催するイベントです。 丸1日を通してSales Techのトレンドや最新事例を効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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大手企業への営業戦略と実践~持続的な事業成長に向けて~ 『エンタープライズセールス』出版記念イベント by SalesZine

2024年11月20日(水)15:00~17:10

常に高い売上目標を達成し続けなければいけない営業組織。先行きの見通しが立たない時代においても成果を挙げるためには、過去の経験にとらわれず、柔軟に顧客や時代に合わせて変化し続けなければなりません。変化に必要なのは、継続的な学びであり、新たなテクノロジーや新たな営業の仕組みは営業組織の変化を助け、支えてくれるものであるはずです。SalesZine編集部が企画する講座を集めた「SalesZine Academy(セールスジン アカデミー)」は、新しい営業組織をつくり、けん引する人材を育てるお手伝いをします。

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インサイドセールス組織、立ち上げの正攻法

インサイドセールス組織立ち上げ時のSFAツール活用法【営業活動における情報管理・リスト管理方法】

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 連載の第1回めと2回めでは、弊社がアポ獲得分業型インサイドセールス組織を立ち上げた時の失敗経験と、その失敗経験から学んだアポ獲得分業型インサイドセールス組織立ち上げ時の最適な人員配置、教育・トレーニング、キャリアプラン策定方法についてご紹介しました。今回の第3回めでは、営業活動に関する情報管理・取引先のリスト管理を行ううえでSFAツールをどのように活用したのかをご紹介いたします。

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効率化ツールは「営業が入力を嫌がるツール」でしかなかった

 弊社では、SFA(※1)/CRMツールとして2012年ごろからSalesforceを、MAツール(※2)として2014年ごろからPardotを導入しており、2018年のインサイドセールス立ち上げ時に、すでにSFAとMAのツール自体は利用をしている状態でした。オンライン商談にも2018年以前から取り組んでおり、全商談に占めるオンライン商談率は30%前後でした。

(※1)SFA:Sales Force Automationの略語。営業活動を支援するシステムのこと。一般的に、予算と実績を比較して目標達成率と達成状況を見る予実管理機能や、案件ごとの進捗状況を把握する案件管理機能、営業活動を記録・報告する機能などが備わっていることが多い。

(※2)MAツール:Marketing Automationツールの略語。マーケティング活動を支援するシステムのこと。ウェブサイトの閲覧履歴の解析やメルマガ開封率の測定、展示会やセミナーへの参加状況など、リード(見込み顧客)の情報を一元管理し、自動的に可視化することで、見込み度合やニーズを見極めることを目指すもの。

 
インサイドセールス立ち上げ時の組織とツール

 まずはSFAについてのお話から始めます。

 「インサイドセールスの立ち上げに成功した」というと、最初からSalesforceをとても活用していたと思われることが多いのですが、2018年、インサイドセールス組織立ち上げに取り組み始めた当時のSalesforce活用は以下のような状況でした。

  • 同じ取引先が複数存在していることはザラ。登録されている取引先の90%は社名しか情報が入っていなく中身はスカスカ
  • ひとつの取引先の中に同じメールアドレスの人が複数存在し、リード(見込み顧客)と取引先責任者(既存顧客または一度商談を獲得して失注しているリサイクル対象顧客)に同じメールアドレスがあることもザラにある
  • 取引先を管理する画面にはまったく使っていない項目が大量にあり、縦に長くて何回もスクロールしないと見たい場所にたどり着けない
  • リード画面にも、取引先責任者の画面にも、まったく使っていない項目が大量にある
  • 弊社サイト上のお問い合わせフォームの入力項目と、Salesforce内のリード画面の項目が合っていない。そのためフォームに入力された情報がSalesforceに入ってこない
  • 1回全部リセットして真っさらにすることも考えたが、契約情報や請求情報だけはしっかり入っているのでリセットできない
  • 数年間蓄積したカスタマイズ項目の残骸が大量にある(いまはすでに使われていないものが多数)
  • 商談の約束(アポ)を獲得したらその旨を活動履歴に入力すること、その後商談が案件化したら(具体的な検討プロセスに入ったら)商談作成すること、商談の結論が出たらステータスを受注orロストにすること、という最低限の案件管理だけはルール化されており、営業は渋々入力している。でも、ほとんどの営業はSalesforceが嫌いなので最低限の入力しかしておらず、アポでヒアリングした情報の詳細がきちんとSalesforceに入っていない

 という状況です。

 余談ですが、Salesforceがこの使われかたになったのは「弊社がSalesforceを導入したのが契約管理目的だったため、経理に最適化されていたこと」がひとつの要因です。「営業の人間が触りやすいように設計しよう」という考えがないまま長年Salesforceが使われていて、営業はSalesforceアレルギーになっていました。

 また、もうひとつの要因は、弊社にはエンジニアがいて、Salesforceを自社で自由にカスタマイズできてしまったことです。もちろんカスタマイズしたことで便利になった部分もあるのですが、後々使われない不要なカスタマイズをしすぎた部分のほうが多いです。

 もし仮に、私がいま弊社のSalesforce導入をゼロからやれるなら、極力カスタマイズせずにデフォルト項目でシンプルに使うことを目指して運用設計します。余談でした。

次のページ
立ち上げ時に新たに追加した項目は「ステータス管理」だけ

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この記事の著者

アライドアーキテクツ株式会社 執行役員 藤田佳佑(フジタケイスケ)

アライドアーキテクツ株式会社 執行役員。証券会社でリテール営業を3.5年、人材会社で営業1年の勤務を経て2013年にアライドアーキテクツ入社。大手企業向けのSNSプロモーションの企画提案営業・SMB向けの自社SaaSプロダクト営業を担当。2018年にインサイドセールス部門を立ち上げ。2019年、執行...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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