転職サービス「doda」などを提供するパーソルキャリアが運営する調査機関「Job総研」は、440人の社会人男女を対象に「2024年 忘年会意識調査」を実施した。
コロナ禍の自粛意識と過去の開催年
回答者全体の440人にコロナ禍の忘年会の自粛意識を聞くと「自粛していた派」が93.7%となり、「とても自粛していた」は43.9%、「自粛していた」は35.9%、「どちらかといえば自粛していた」は13.9%だった。また、過去職場で忘年会が実施された年を見ると、コロナ禍前の2019年では61.4%だったものが、コロナ禍に入った2020年に12.3%まで減少し、2021年には12%とほぼ横ばい、2022年に入ると20.7%に増加し、5類移行後の2023年は60.2%と、コロナ禍前にやや回復する傾向が見られた。
今年の職場忘年会の開催有無と参加意欲
回答者全体の440人に聞いた今年の職場忘年会の実施有無では「開催あり」が73.6%、「なし」が26.4%で、前年の実施率を上回る結果となった。今年の職場忘年会への参加意欲を聞くと「参加したい派」は54.1%となり、その内訳は「とても参加したい」が9.1%、「参加したい」が19.5%、「どちらかといえば参加したい」が25.5%だった。
年代別参加意欲と参加したい理由
年代別の参加意欲では20代の「参加したい派」が68.8%でもっとも多く、次いで40代が51.9%、30代が49.2%、50代が40.3%という結果になった。参加したいと回答した238人にその理由を聞くと「同僚との親睦を深めたい」が49.2%でもっとも多く、次いで「対面で話す機会が欲しい」が47.1%、「上司との関係を構築したい」が36.1%だった。
コロナ禍で感じた参加意欲と必要性
回答者全体の440人にコロナ禍を経て感じた忘年会の参加意欲を聞くと「参加意欲は低くなった派」が64.1%となり、内訳は「とても参加意欲は低くなった」が17.7%、「参加意欲は低くなった」が19.1%、「どちらかといえば参加意欲は低くなった」が27.3%だった。また、コロナ禍で感じた対面飲み会の必要性については「感じなくなった派」が52%となり、内訳は「全く感じなくなった」が15.2%、「感じなくなった」が13.9%、「どちらかといえば感じなくなった」が22.9%だった。
必要性を感じるようになった・感じなくなった理由
対面飲み会の必要性を感じるようになったと回答した211人にその理由を質問したところ、「信頼関係が築きやすい」が62.6%でもっとも多く、次いで「相互理解しやすい」が54%、「次回声をかけやすくなる」が42.2%だった。必要性を感じなくなったと回答した229人にその理由を質問したところ、「時間を家族や趣味に使いたい」が44.1%でもっとも多く、「費用の負担がなくなる」が43.7%、「対面による気遣いが負担」34.9%が続く結果となった。
飲み会での振る舞い意識
回答者全体の440人に飲み会で周囲の振る舞いが気になった経験の有無を聞くと「経験がある派」が63.2%となり、内訳は「とても経験がある」が13.6%、「経験がある」が18.2%、「どちらかといえば経験がある」が31.4%だった。同回答者に職場の飲み会で意識することを質問したところ、「次の飲み物を聞く」が42%でもっとも多く、次いで「席順」が33.6%、「上司にお酒を注ぐ」が33.4%となった。
回答者自由記述コメント
<賛成派>
- お酒の席で対面で同僚や部下と話せるのはかなりメリットが大きい。リモートを通してやっと気づけた
- 日本に根付いた忘年会文化を大事にしたい。マネジメントもこの文化を上手く使うといい
- 飲みの場を通して部下と気軽に話したいので賛成。ハラスメントと受け取られないよう注意している
- 楽しい時間を一緒に過ごせることで相手の一面を知り、打ち解けられるので仕事がやり易くなる
- 若い頃は飲み会への参加を毛嫌いしていたが、振り返れば周囲と話しやすくなるなど良い側面も多いと思う
- 飲みニケーションは、人のつながりが薄くなって来た今こそ重要性が増していると思う
<反対派>
- 上司からの指名は断りづらく幹事ならば参加必須なのが苦痛。参加したい人に幹事を代わってほしい
- 忘年会を否定するつもりはないが、わざわざ大勢の気を遣う飲み会ではなく、仲が良い人とだけ飲むので充分
- 上司や先輩に気を遣うのは疲れるし愚痴や不満を聞きたくない。その時間を自分への投資に使いたいと思う
- 幹事をした際には式次を作ったり酒を注いで回ったり色々やりました。疲れる仕事に感じてしまいます
- 一度だけなら良いが、所属する仕事によって参加回数も増えるため、時間と金銭の負担がハンパない
- 飲み会で一度でも嫌な思いをした人は、その後の忘年会にも抵抗感や嫌悪感が生まれてしまうのかなと思う
【調査概要】
調査対象者:現在職を持つJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件:全国・男女20~50代
調査期間:2024年11月1日〜11月6日
有効回答人数:440人
調査方法:インターネット調査